忙しい年末年始を乗り切るために大切な睡眠。良質な睡眠に欠かせない要素のひとつが室内の温度です。パナソニックから、室内の温度を厳密に制御して質のよい睡眠を手助けするエアコンが登場しました。オンラインセミナーからお届けします。

枕元にセンサーを置いて緻密に検知

寝室用エアコン「エオリア スリープ」は、2022年1月下旬発売のエアコンです。2.2kW、2.5kW、2.8kWのタイプで、価格は163,000から193,000円前後です。

  • エオリア スリープ CS-PX222D

エオリア スリープ特徴は「ベッドサイドセンサー」と連動した温度制御。70×70×25mm(幅×奥行き×高さ)の小型センサーを枕元に置くと、センサーで得た情報をもとにエアコンを制御して「快眠環境運転」をします。

  • エアコンにベッドサイドセンサーが付属します

  • ベッドサイドセンサーの設置イメージ

「快眠環境運転」に必要なのは、ベッドサイドセンサーと専用アプリ「Eolia Sleep(エオリアスリープ)」です。

枕元にベッドサイドセンサーを設置したら、Eolia Sleepアプリで起床時間を設定して「おやすみ開始」をタップします。エアコンのセンサーが人の動きを見張り、ほとんど動きがないと眠ったと判定し、自動で「快眠環境運転」を開始します。目覚めたときにはEolia Sleepアプリの「起床する」をタップ。寝ていたときの体感として暑すぎや寒すぎを入力すると、ユーザーの好みを学習し、より快適な温度設定に近づける仕組みです。

就寝時と起床時にEolia Sleepアプリを操作する必要がありますが、それ以外はエアコン任せ。Eolia Sleepアプリの操作も、普段スマホで目覚ましアラームをセットするようなものなので、操作し忘れもなさそうです。

  • Eolia Sleepアプリを操作。フィードバックを続けることで自分好みの運転に近づいていきます

Eolia Sleepアプリでは、睡眠時間、電気代、枕元の温度・湿度、さらには睡眠時間や寝返りの大きさ・頻度から算出した「おやすみスコア」を表示。眠りの質を数値で表します。購入後もアプリをアップデートすることで、機能が進化していく点も魅力です。

このほか、パナソニック指定の照明やスピーカーと連携させると、音楽や照明とともに、部屋の環境を整えます。例えば、目覚めの時間には徐々に照明が明るくなり、音楽が聞こえる――といった環境を実現可能。より快適な睡眠環境を整えられそうです。

  • Eolia Sleepアプリを使って、パナソニック指定の照明やスピーカーと連携

快眠環境運転で、寝ている間も快適に

気になる効果ですが、パナソニックは和洋女子大学の水野一枝准教授と共同で、快眠環境運転の効果を検証。「3時間の切タイマーで運転」「朝まで一定温度で運転」「快眠環境運転」という3つの条件で比較しました。

すると、3時間切タイマー運転と比較して、快眠環境運転なら夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒の回数が減った」という結果が出ました。また、起床時の体感温度では、3時間切タイマーと比べて快眠環境運転は「暑くない」、朝まで一定温度で運転した場合と比較すると「寒くない」という結果になりました。

  • 快眠環境運転では夜中に目覚める回数が減り、起床時の体感温度がちょうどよいという結果に

夏の寝苦しい夜、ひと晩中冷房を入れていると、明け方に寒さを感じることがありますよね。だからといって、就寝時だけ運転しても(切タイマー設定)、夜中に蒸し暑くて起きてしまい、結局は冷房を入れることに……。夏夜のエアコン運転と温度設定はなかなか難しいと感じている人も多いのではないでしょうか。

パナソニックによると、個人差はあるものの入眠しやすい温度の室温は25~28℃。睡眠環境をよくするためには、この温度帯に制御することが好ましいとのこと。

従来のエアコンでは、室温を「25~28℃」に設定しても、家具の配置や外気温、日射の当たり方といった影響を受け、人が寝ている枕元付近の温度と設定室温にはどうしても差が出ます。そこで今回、枕元にセンサーを設置して、より厳密に室内の温度制御を可能にしたというわけなんです。

  • 寝るときにちょうどいい温度・湿度でも、夜間にエアコンの温度設定を変更することは意外と多いものです

温度制御のポイントになるのは、人間の深部体温(身体の中心の体温)。深部体温の変化と眠りの深さは関係しています。眠りはじめから深部体温が下がり、起床にむかって上がるという緩やかなV字を描くのが理想。このカーブを目指すのが快眠環境運転の制御です。

深部体温は室温の影響を受けるため、眠りはじめは深部体温が低下するよう温度を制御し、起床にむけて体温が上昇するよう制御していきます。ちなみにこの制御は、夏と冬で変えています。

  • 入眠後、起床に向かってゆるやかなV字を描く理想的な深部体温の推移

  • エオリア スリープは、眠りはじめや起床に向かう時間帯で温度制御を変えています

パナソニックならではの「ナノイーX」機能も搭載

このほか、パナソニックならではの「ナノイーX」運転も搭載しています。快眠環境運転中は、起床時刻から2時間以内に運転を停止すると「おめざめクリーン運転」を実施。ナノイーXを送風するほか、フィルターの掃除や内部クリーンを行います。寝室は、睡眠時にこもりがちなニオイや、布団から出るホコリなどが気になる場所。自動でエアコン内部をキレイにする機能は助かります。

室内機の本体サイズは幅798×奥行き239×高さ295mm。最近のエアコンとしては比較的コンパクトな奥行きと、スクエアでフラットなフォルムはインテリアに溶け込みます。

パナソニックによると、日本人の平均睡眠は6時間22分と短時間。睡眠の質に満足していないという人が8割弱いるといいます。質のよい睡眠を取ろうと思うと、「上質な寝具をそろえよう」と考えたりもしますが、寝室の温度や湿度も重要なことがよくわかりました。寝室の環境を整えようと思ったら、エアコンの運転を見直すのもアリですね。

  • 自分の睡眠をアプリで見える化