ビットコイン決済アプリを提供するFoldが、ゲーム感覚でビットコインを収集するAR体験「Fold AR」のベータ提供を開始した。「ポケモンGO」の開発で知られるARテクノロジー企業Nianticのプラットフォームを採用している。

「Fold」アプリ(iOS、Android)で「Play」タブを開き、スマートフォンのカメラを通じて、周囲に10分おきに現れるブロックを探して開く。ブロックには、数satoshiのビットコイン(satoshiはビットコインの最小単位)、追加報酬をゲットできるルーレット、ゲーム内の滞在時間を延ばすピル、ゲームへの参加がブロックされるポイズンピル、集めたビットコインを奪おうとするShitcoin、負のアイテムから利用者を保護するオレンジピルなどが入っている。

ベータサービスは11月23日から時間制限付きで小さな規模に提供を開始し、FoldのWebサイトで登録した希望者を少しずつ追加していく。現段階で利用できるのは一部のAR体験のみ。来年には、ブロックを探せる範囲を拡大し、利用者がビットコインやその他の報酬を交換したり、隠せるようにする。

「Fold AR」の狙いはビットコインの入り口だ。ビットコインを所有したことがない人をメインターゲットに、ゲームを通じてカジュアルに最初のビットコインを得られるようにした。Foldのビットコイン決済アプリは、Airbnb、Amazon、Starbucks、Uber、Target、REI、Home Depot、Southwest Airlines、AMC、Macy’sなどで、オンラインおよび実店舗でのビットコイン決済に利用できる。また、ビットコインのキャッシュバックを得られるデビットカード「Fold Card」を提供しており、同カードの所有者は「Fold AR」でルーレットのボーナススピンや特典報酬などを得られる。

ゲーム市場では、ゲーム内で仮想通貨を入手したり、アイテムやキャラクターに付与した非代替性トークン(NFT)をマーケットプレイスで取り引きできる「NFTゲーム」が注目を集めている。一方で、Xboxにメタバースを展開する計画を明らかにしたMicrosoftでゲーム部門を率いるPhil Spencer氏が、米メディアの取材に対して、NFTゲームには搾取的な傾向があると指摘、同社のゲームに導入することに慎重な姿勢を示すなど、仮想通貨とAR/VRを絡めたゲーミングは新たな成長を生み出す可能性と危うさが入り交じる複雑な状況になっている。