NTTドコモ(ドコモ)、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、MOYAIの3社は11月22日、マーケティング、人流解析、監視などを目的とし、配線工事が不要で短期間で導入できるIoTカメラソリューションの提供で協業を開始すると発表した。2022年春の提供開始を予定している。

同ソリューションは、MOYAIのLED一体型高機能ネットワークセンサー「IoTube(アイ・オー・チューブ)」にドコモの4Gネットワーク回線のSIMカードを組み込んだもので、ネットワークを通して収集した動画のリアルタイムな閲覧やAI(人工知能)による動画解析を短期間で実現する。CTCは、データの保管やデバイスマネジメント、閲覧インタフェースの開発に加えて、同プラットフォームのサービス運営を担う。

「IoTube」は、LED蛍光灯と高機能カメラが一体となったIoTネットワークセンサー。既存の蛍光灯と取り換えるだけで店内や車両内などの様子を撮影することが可能。今回の協業により開発するプラットフォームは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を用いて動画データの確認やダウンロードを実施でき、マイク・スピーカー機能を利用すれば緊急時に双方向の通話もできるとのこと。

小売店に来店した顧客の属性分析や動線分析を行うことで、商品の仕入れや陳列、店舗設計などのマーケティングに活用できる。また、各車両内の混雑度合いを把握し、乗客のモバイル端末に混雑状況をリアルタイムに配信することで、「3密」の回避にもつなげる。

2022年春から提供開始する新しいバージョンの「IoTube」は、エッジ端末でリアルタイムの処理と分析を可能にするエッジAIの搭載、温度、湿度、赤外線サーモグラフィ、煙検知の各種センサーなどの標準装備を予定しており、更に、MOYAIでは超高速通信を実現する第6世代Wi-Fiや第5世代移動通信方式(5G)への対応も検討しているとのことだ。