伊IK Multimediaは、同社のスタジオモニター「iLoud MTM」のファームウェア1.2.0を公開した。今回のアップデートでは、イマーシブ・オーディオ・システムにて推奨されることの多い、バターワース4次フィルターによる80Hzでの低域カットオフに対応している。
iLoud MTMは、自動音場補正システムを内蔵。同梱の測定マイクをリスニングポジションに設置したのち、スタンド、天吊りなど各ポジションに設置されたiLoud MTMのARC MIC INに接続し、CAL/PRESETボタンを長押しすれば、キャリブレーション用のスイープ信号が再生され、自動で各スピーカーを補正してくれる。
製品名が示す通り、ウーファーとツイーターを上下左右対称に配置したMTM(ミッドウーファー+ツイーター+ミッドウーファー)デザインを採用。「仮想同軸」と呼ばれることの多いMTMデザインにより、ウーファー、ツイーター再生音が分離せず、一点から鳴っているように聴こえる体験が得られる。リニアな位相特性と相まって、設置場所がフロントでも、天井でも、精度の高いモニタリングが可能になってる。また、一般的なスピーカーに比べ、音の広がり方、特に垂直方向の分散が制御されている。そのため、サラウンドオーディオ用にチューニングされていない部屋でも、スピーカーと、天井、床など室内音響の相互反射が最小限に抑えられ、正確なモニタリングが行える。
ファームウェアのアップデートはiLoud MTMユーザーを対象に無料で提供。アップデート後、iLoud MTM背面のLF EXTENSIONボタンを長押しするとすべてのLED(40/50/60 Hz)が点灯し、80Hzでの低域カットオフ機能が有効になる。
iLoud MTMのサイズはW13xH26.4xD16cmで、質量は2.5kg。BlackとWhiteの2色を用意している。市場想定価格は47,300円前後だ。