パーソルAVCテクノロジーは10月27日、高機能化・複雑化が進む車載電子機器のEMI(Electromagnetic Interference:電磁障害)対策として、「車載機器向けEMI測定サービス」の提供を11月1日から開始すると発表した。

近年はCASE(Connected、Autonomous/Automated、Shared、Electricの頭文字を取ったもの)や、MaaS(Mobility as a Service)など、自動車の高機能化や新たな移動手段の価値の提供に注目が集まっている。これに伴って、車両に搭載される電子機器数が増加しするとともに高機能化や複雑化も進んでいる。

一方で、電子機器などから発生したノイズが他の機器の動作に影響を与えるEMIは、自動車においては重大な事故を引き起こす原因となり得るため、専門的な技術者や十分な設備の整った施設による対策が必要である。しかし、必要な人材や施設は不足しているとのことだ。

そこで同社は同サービスの提供にあたって、車載機器のEMIに対応するために既存の設備にアンテナを増設し、測定可能周波数を拡張したという。さらに、接地用銅板および試験テーブルや直流型の疑似電源回路網を導入している。加えて、国際規格の「車載受信機保護のための妨害波の推奨限度値および測定法」であるCISPR25に対応するための技術者を確保したとのことだ。

  • 車載機器のEMI測定設備のイメージ

今回提供を開始する「車載機器向けEMI測定サービス」では、同社の技術者が測定を実施する、測定サイトは24時間稼働している上、EMIの原因を効率的に測定可能であるため、急ぎの場合にもスピーディな対応が可能としている。

  • 同社の電波暗室(北海道札幌市)