HTC VIVEは10月14日、スタンドアロン型のVRヘッドマウントディスプレイ「VIVE Flow」を発表した。軽量でスマートグラスのように簡単に着脱できる。手軽にVRアプリを利用できるのが特徴。価格は499USドル、11月の発売を予定している。
重量は189グラムと「Oculus Quest 2」(約500グラム)の半分以下。ヘッドストラップではなく、メガネのフレームのように2本のアームで頭部に装着する。使用していない時はアームを折りたたんでコンパクトに収納可能。VIVE Flow用のキャリーケース(別売り)も用意した。専用のコントローラはなく、Androidスマートフォンを使って操作する。
VRヘッドセットの多くがVRゲーミングを重視しているのに対して、VIVE Flowは映画やドラマ、動画を楽しんだり、メディテーション(瞑想)、ASMR、ソーシャライジングやコラボーレションなどにVRを利用したい人をターゲットにしている。HTC VIVEは、VIVEPORTのサブスクリプションプランも併せて発表した。月額5.99USドルで、サービスで提供されているVRアプリを無制限で使用できる。ウェルビーイング、脳トレ、生産性、カジュアルなゲームなど幅広いカテゴリーの没入型アプリ、限定コンテンツ(リラックスできるLo-Fiルームなど)が提供される。
使用時には、ポータブルバッテリーやスマートフォンなど外部電源に接続する。HTC VIVEは別売りオプションとして、コンパクトな10,000mAhのVIVEパワーバンクを用意している。本体にバッテリーを内蔵しているが、The Vergeのレポートによると、内蔵バッテリーによる動作時間は非常に短い。ポータブルバッテリーなどを交換する際に、内蔵バッテリーを利用して最長5分までなら動作を継続しながら交換できる(ホットスワップ)。
ディスプレイは、解像度が片眼1600×1600ピクセル、視野角100度。75Hzのリフレッシュレートをサポートする。前面カメラで6DoFトラッキングに対応。将来的にハンドトラッキングを利用できるようにする予定。ステレオスピーカーとデュアルマイクを装備。The Vergeによると、SoCはSnapdragon XR1。RAMは4GB、ストレージは64GB。ワイヤレスはWi-FiとBletooth 5.0(Bluetoothヘッドフォンの接続が可能)。USB-Cポートを備える。