米Microsoftが現地時間2021年8月4日にTwitterへ投稿した内容によれば、Windows 11で「Snipping Tool」は生まれ変わるという。
Windowsでスクリーンショットや画面の一部を画像保存するSnipping ToolはWindows XP時代に登場し、Windows 7、Windows 8.x、そしてWindows 10と引き継がれてきた。だが、MicrosoftはWindows 10 バージョン1809で開発停止を表明している。Microsoftは「開発されなくなったWindows 10の機能」にて、「Windows 10 バージョン1809では、同じ画面切り取り機能と追加機能を提供する新しいユニバーサルアプリ『切り取り&スケッチ』を導入している。(中略)Snipping Toolは独立したアプリとして開発されなくなった」と説明していた。
いずれは標準搭載でなくなると思われていたSnipping Toolだが、現在のWindows 10 バージョン21H1はもちろん、Windows 11 Insider Previewでも利用できる。筆者は当初、後方互換性を維持するためにSnipping Toolを残しているのだろうと思っていただけに、先のTwitter投稿には驚かされた。
動画を視聴する限りでは、取り込んだ画像に対してペンで書き込む機能や、トリミングや回転といった編集機能、保存や共有といった機能を備えている。Windowsの画面キャプチャー作成にSnipping Toolを使ってきたユーザーには朗報といえよう。
他方で、Snipping Toolと切り取り&スケッチのすみ分けが気になる。Windows 11 Insider Preview ビルド22000.100のクイック設定(Windows 10のクイックアクション)に「画面領域切り取り」こそ並んでいないが、ショートカットキーである「Win」+「Shift」+「S」キーは有効だ。
両者とも「デスクトップ画面を取り込んでファイル化」する機能を備えているが、それだけならOneDriveのスクリーンショット作成機能でも十分。今回の発表によって、Windows 11でもSnipping Toolは生きながらえることが確定し、ビルド22000.100段階では切り取り&スケッチも使用できる。類似した複数の機能を用意することが、ユーザーの利便性につながるのか、混乱を招く要因となるのか、正式リリース後の評価はどうなるだろうか。