Dynabookは8月2日、2020年11月に投入したクラウドサービスのdynaTeams「Job Canvas」にアップデートを発表。提供を開始しました。アップデート内容は大きく4つ。Microsoftアカウントとの連携、スマートフォン版アプリ対応、ダッシュボードタブの追加、セキュリティ強化です。

  • 働き方を見える化する「Job Canvas」がアップデート

Job Canvasは、クラウドベースで従業員(メンバー)の働き方を可視化するサービス。オフィス業務、在宅勤務、取引先業務など、勤務場所の違いに関わらず効率的で作業しやすい環境を提供します。

社内利用においては、メンバーの在席状況、パソコン稼働状況、アプリケーション利用状況といった仕事への取組状況を、Job Canvasの画面上で確認。テレワークで難しくなったと言われる、管理職による部下の行動掌握やチーム内の報連相促進をサポートします。

  • Job Canvasはさまざまな勤務形態に合わせられます

今回のアップデート対応した「Microsoftアカウントとの連携」は、Microsoft Azure Active Directoryとの連携によるもの。現在使用中のMicrosoft 365アカウントによるシングルサインオンが可能になりました。ログインの手間が減り、Azure Active Directoryのセキュリティ機能が適用されることで、より安全な運用を実現しています。

Job Canvasのメンバーステータス確認画面では、Microsoft TeamsやOutlookで設定したステータスや予定を表示でき、メンバーが現在どのような状況で仕事しているのか、より具体的に分かります。Teams側のステータス情報は、連絡可能、取り込み中、応答不可、一時退席中、退席中表示、オフライン表示の6種類です。

  • メンバーの予定、在席状況、パソコンやスマートフォンの利用状況などを把握

iOS版・Android版アプリへの対応も図られます。アプリはdynabook子会社のAIoTクラウドと共同開発したもので、8月中の順次公開を予定しています。

あらかじめ登録した場所への到着と出発をスマホのGPSで検知して、ステータス表示画面上で位置情報や滞在状況を共有します。スマホからJob Canvasのポータルサイトにアクセスし、ステータス表示画面、稼働時間、作業分析といった蓄積データをチェックできるので、簡単な状況確認であればPCを起動する必要がありません。

  • メンバーがどこでどんな作業をしているか、スマホから確認

Job Canvasのポータルサイトに「ダッシュボード」タブも追加されました。従来は個別に確認する必要があったステータスや稼働時間、アプリケーションの使用状況などのサマリーを、組織や個人ごとに並べてまとめて閲覧できるタブです。

見たい対象を選択すると、行動履歴のサマリー、ほかの対象者との比較、傾向比較といった情報を簡単にチェック。「メール対応に時間を割いている」「ブラウザの使用時間が多い」「残業が多い」など、個人や組織の課題も見つけやすくなります。このほかダッシュボードでは、発生したアラートの内容の一覧表示や、現在のアクティブユーザー数の表示スペースも用意しています。

  • 残業の多いチームもひと目で調べられます

セキュリティの強化は、先述のAzure Active Directoryとの連携によって得られるものだけでなく、Azureとの連携がない場合でもセキュリティを保持するために、複数の基盤機能の強化を図っています。

パスワード管理機能では、パスワード有効期間(90日以内等)設定、有効期限切れアカウントの自動通知、パスワード世代管理設定(直近パスワードの利用不可設定)、初期パスワードの強制変更などを実装。

ログ取得(CSV形式)機能では、アクセスログの取得や操作ログの取得が可能になっています。

Job Canvasを率いるDynabook 国内B2B営業本部 国内ソリューション営業部 グループ長 木下彌三郎氏は、「アフターコロナとなっても、今の働き方が100%元に戻ることはないと考えます。従来の働き方と、テレワークのハイブリッド化が進みます。そうした中で働く環境を支援するため、それにあったソリューションの展開に向けて引き続きアップデートに努めていきます」とコメントしています。