LGエレクトロニクス・ジャパンが、液晶テレビ・有機ELテレビの2021年モデルを5月下旬から順次発売します。

  • LGテレビ2021年モデル

    次世代有機ELパネル「LG OLED evo」を採用した65V型4Kテレビ「OLED 65G1PJA」

有機ELテレビの最上位モデル「OLED G1」シリーズは、色の再現性と明るさを向上させた次世代有機ELパネル「LG OLED evo」を採用しており、従来機種よりも画質を高めたとしています。

液晶テレビの最上位モデルには、ミニLEDバックライトと量子ドットナノセルカラーテクノロジーを組み合わせた高度な液晶パネルを搭載し、「より明るく、より深い黒を再現し、鮮やかな色の表現力も進化」したという、「LG QNED MiniLED」を用意します。

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    ミニLEDバックライトと量子ドット技術を組み合わせた液晶テレビ「LG QNED MiniLED」の86V型8K「86QNED99JPA」

「コロナ禍で自宅にいる時間が増えたことで、在宅時間を充実させたいという人が増え、テレビが“エンタメの入口”としてこれまで以上に重宝されるようになった」と、LGエレクトロニクス・ジャパンのマーケティング統括責任者、宇佐美夕佳氏は説明します。国内のテレビ需要が高まり、テレビの画質・音質にも注目が集まっていることを受けて、LGでは画音質を強化し、使い勝手も向上させた最新テレビを市場に投入していきます。

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    LGテレビの2021年モデルが勢ぞろい

各製品のラインナップや機能の特徴は、液晶テレビ有機ELテレビのニュース記事で紹介しているので、そちらをご参照ください。新製品の発表に合わせて開催された内覧会で、2021年の最新機種の特徴を短時間ながらチェックしてきたので、ここからは実機画面や写真と共にそれらを紹介していきます。

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    LGテレビの2021年モデル

  • LGテレビ2021年モデル

    “すっ”と使える使い勝手の良さや、室内に溶け込むデザイン性をアピール

webOS 6.0搭載でサクサク操作、ネット動画が観やすい

LGテレビの2021年モデルは全機種で「webOS 6.0」をプラットフォームに採用。NetflixやHulu、Amazon Prime Video、DAZN、U-NEXT、YouTubeなどのネット配信動画が楽しめ、4K動画再生にも対応しており、一般的なスマートテレビと比べてアプリの起動時間を最大約半分まで高速化したとアピールしています。

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    OLED 65G1PJAのホーム画面

映像エンジンには、人工知能を統合させて高画質を追求したAIプロセッサーを採用。数百万の映像ソースを学習したAIプロセッサーが進化し、地上波やネット動画など、あらゆるコンテンツに合わせて映像の画質を自動で調整して映し出し、音声を臨場感あるバーチャル5.1.2chサウンドに変換するといった機能も備えています。

有機ELテレビの上位モデルG1/C1シリーズは第4世代になった映像エンジン「α9 Gen4 AI Processor 4K」、8K液晶テレビのQNED99は8K用の「α9 Gen4 AI Processor 8K」を搭載。有機ELのA1シリーズおよび4K液晶のQNED90、NANO90、NANO85の各シリーズには「α7 Gen4 AI Processor 4K」を搭載しています。

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    第4世代に進化した「α9 Gen4 AI Processor」

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    AIサウンドプロモード(α9エンジン)では、映像コンテンツの音声を臨場感あるバーチャル5.1.2chサウンドに変換する

有機ELテレビのG1/C1/A1シリーズと、液晶テレビのQNED99/QNED90シリーズ、NANO90/NANO85シリーズでは、室内の明るさに合わせてDolby Visionコンテンツの映像を自動で最適化する「Dolby Vision IQ」や、立体音響のDolby Atmosもサポート。映画館に足を運ばなくても、映画やライブコンサートといった対応コンテンツを高画質・高音質で楽しめます。

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    Netflixの一部コンテンツでは、Dolby VisionとDolby Atmosに対応。対応するテレビであれば、作品タイトル右下に音声仕様のアイコンがこのように表示される(非対応テレビでは5.1chサラウンドなどのアイコンに変わる)

  • LGテレビ2021年モデル

    Dolby Vision/Dolby Atmos対応コンテンツ再生時は、画面の右上にもDolby VisionとDolby Atmosが有効になっていると表示される

  • LGテレビ2021年モデル

    フレーム数の補完をオフにし、映画やドキュメント番組など制作者の意図通りの映像を視聴できる「FILMMAKER MODE」も備える

画音質をAIが自動で調整してくれる点はどの機種もほぼ共通ですが、AIプロセッサーのグレードによって機能に若干違いがあります。たとえば「α9」のAIサウンドプロでは音声をバーチャル5.1.2chサウンドに変換できますが、「α7」のAIサウンドではバーチャル5.1chになります。

「α9」には、文字をさらに読みやすくしたり、自然な人肌表現、映像コンテンツのシーンに合わせて自動最適化する機能などを装備。また、使用するアプリによって音量が異なる場合、各アプリやチャンネルで一貫した音声レベルを維持する「オートボリュームレベリング」にも対応するなど、より画音質や使い勝手を向上させています。

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    「α9」グレードのエンジンを備えたテレビでは、「オートボリュームレベリング」機能が利用できる

操作性に関しては、LGのテレビでおなじみの「マジックリモコン」に引き続き対応。ゲーム機のコントローラーや空中マウスのように、テレビのある方向に向けてリモコンを振るだけで画面のカーソルが自在に動き、中程にあるスクロールホイールで上下にスクロールできます。リモコン内蔵マイクで音声検索も行え、Amazon AlexaとGoogleアシスタントに対応しています。

細かいところでは、2021年モデルのリモコンは映像配信サービスのダイレクトボタンが増えており、従来のNetflixボタン、Amazon Prime Videoボタンに加えて、新たにU-NEXTボタン、Disney+ボタンが、指をパッと置きやすい中央下寄りに配置されています。

従来はこれらのボタンの場所に地デジ、BS/CS、4K/8Kボタンがありましたが、2021年モデルのリモコンでは1〜12の数字キーの直下に移動。よりネット動画へのアクセスのしやすさを高めたかたちです。

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    LGテレビ2021年モデルのリモコン

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    従来のリモコン(右)と並べてみたところ。ボタンの配置が変わり、ネット動画へのアクセスのしやすさを高めている