ヤマハは、デザインや回路構成を一新したハイクラスAVアンプ「AVENTAGE」シリーズの上位機種「RX-A8A」、「RX-A6A」、「RX-A4A」を7月30日より順次発売する。最上位モデル「RX-A8A」は8月31日発売で、価格は41万8,000円。

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    11chモデル「RX-A8A」

  • 11chモデル「RX-A8A」:41万8,000円 / 8月31日発売
  • 9chモデル「RX-A6A」:27万5,000円 / 8月31日発売
  • 7chモデル「RX-A4A」:13万2,000円 / 7月30日発売

ヤマハのAVアンプには、買いやすい価格帯の「RX-V」シリーズと、“音と臨場感の本質に徹底してこだわった”というハイクラスの「AVENTAGE(アベンタージュ)」シリーズがある。現行のAVENTAGEシリーズでは、4月に10万円を切る“エントリーモデル”「RX-A2A」(88,000円)を発売しており、今回の3機種はその上位機種という位置づけ。

フラッグシップモデルのRX-A8Aは最大11.2chのシステム構成が可能で、ESS製DACチップ「ES9026PRO」を2基搭載するなど、高品位パーツを多数採用してオーディオ品質を強化。RX-A6AはDACチップに「ES9026PRO」と「ES9007S」、RX-A4Aは「ES9007S」を採用する。

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    9chモデル「RX-A6A」

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    7chモデル「RX-A4A」

いずれも本体下部に、制振性能を高めたAVENTAGEの象徴である“5番目の脚”を装備。クアルコムの64bit SoCを採用し、自然な音場再現を追求した独自のサラウンド機能「SURROUND:AI(サラウンド エーアイ)」を搭載。A8AとA6Aは今後のファームウェア更新で、3Dサラウンドフォーマット「AURO-3D」にも新対応する予定だ。HDR映像を伝送でき、8K/60Hzや4K/120Hzパススルー、各種ゲーミング機能に対応したHDMI端子を背面に備えている。

カラーはいずれもブラック。デザインを一新した本体には、黒鏡面仕上げの前面パネルを採用し、中央に大型ボリュームノブを配置。ボリュームノブは表面にスピン加工を施したアルミ素材を使っており、グリップ部分にシボ加工を施すことで高級感と上質な手触りを実現した。

前面ディスプレイには高解像で見やすいフルドット液晶表示を採用し、日本語表示にも対応。情報を表示していないときには黒鏡面と同化し、操作時にはボリュームや入力コンテンツといった重要な情報を大きく表示する。

AVENTAGE基準の高音質設計

本体底面には4つのインシュレーターに加えて、アンチレゾナンステクノロジー(Anti Resonance)思想に基づいた“5番目の脚”としてはたらく円錐形のレッグを装備本体前面の中央に配置。これにより、トランスに起因する振動を従来の約10分の1に低減した。さらにA8Aでは、真ちゅう材をはめ込むことにより、「情報量豊かで、質感と深みのある音質」を追求している。

A8A/A6Aはダブルボトムコンストラクションに加え、新たなメカニカル構造を本体に採用。H型クロスフレームのパーツ接着面を増やし、従来モデル比で2倍の強度を実現した。これにより、「力強い低域表現と音像がさらに 近くに感じられるフォーカスの合ったサウンドを再現する」としている。

いずれも安定した信号伝送を追求し、ハイレゾ音源など高周波を含む音声信号の再現性を向上させた、ハイスルーレートなアンプを搭載。AVENTAGE基準でセレクトした高品位パーツを投入し、回路構成も一新している。

プリアンプ部には理想的な信号、電源、グランド配線を可能にする4層基板を採用し、信号経路の最適化を図ったほか、パワーアンプ部には電流増幅部と電圧増幅部の電源巻線を分離したカスタムメイドのトランスを搭載。A8Aには、パワーアンプ部電源用とグランド配線に、同社の最上位セパレートアンプ「MX-A5200」と同じ太さの配線を採用して、さらなるローインピーダンス化を図った。これらの高音質設計により、全機種で従来モデル比で約2倍のハイスルーレートを実現したという。

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    RX-A8Aの背面

豊富なサラウンド機能。4K/120Hz対応などゲーミング強化も

独自のサラウンド機能「SURROUND:AI」を搭載。AI(人工知能)が視聴中のコンテンツに含まれるセリフやBGM、環境音、効果音などを分析し、シーンに応じて最適な音場効果を自動的に創出するという機能だ。

新機種では、従来モデル比で約7倍の信号処理性能を持つ、クアルコムの64bit SoC「QCS407」を採用することで高精度な演算処理が可能になり、ノイズに起因する過度な音の響きを抑え、音像の輪郭を鮮明に表現できるとする。

立体音響のDolby AtmosとDTS:Xに対応したデコーダーを搭載。Dolby Atmos Height Virtualizerにも対応しており、ハイトスピーカーを設置していない5.1ch、7.1ch環境でも、高さ方向を含むサラウンド音声を再現できるという。上記のSURROUND:AIは、Dolby AtmosやDTS:Xとの掛け合わせ再生にも対応する。

さらにA8AとA6Aは、三層の垂直音場により“頭上からの音”も含めた自然な音響再生を可能にするサラウンドフォーマット「AURO-3D」にも、今後のファームウェアアップデートで対応予定。A8Aは最大AURO 11.1ch、A6Aは最大AURO 9.1chまで再生できる。Auro-Matic Upmixerにより、モノラル、ステレオ、サラウンドコンテンツを自然な3Dサラウンドにアップミックスすることもできる。

フロント/リアプレゼンススピーカーを含む最大11.2chスピーカー構成と、ヤマハ独自の音場創生技術「シネマ DSP」を上回る情報密度を駆使して、高さ方向を含む空間情報の完全再現を目指す「シネマ DSP HD3(エイチディ キュービック)」にも対応。シネマDSP HD3サラウンドプログラムと、3Dサラウンドフォーマット(Dolby Atmos/DTS:X)との掛け合わせ再生にも対応する。シネマDSP音場プログラムは計24種類を搭載している。

視聴環境改善効果を高める、ヤマハAVアンプでおなじみの「YPAO」も装備し、見通し感の向上が得られるモードを追加するなど機能強化を図った。

HDMI端子はいずれも7入力3出力を装備。HDR10+映像の伝送や、8K/60Hz、4K/120Hz映像信号のパススルー、4Kアップスケーリングに対応。以下のゲーミング専用機能にも対応する。

  • VRR(Variable Refresh Rate)
    映像ソースとディスプレイのリフレッシュレートを同期してチラつきを抑制
  • QMS(Quick Media Switching)
    画面のブラックアウトや表示の乱れを防いで素早くコンテンツの入力を切り替える
  • QFT(Quick Frame Transport)
    映像ソース機器からの伝送速度を上げてレイテンシーを低減
  • ALLM(Auto Low Latency Mode)
    コンテンツに応じて画質優先/低レイテンシー優先を自動的に切り替える

さらに、今後のファームウェアアップデートで、対応する映像規格(8K50AB/60AB)を増やす予定だ。

音楽再生機能も充実

音楽再生機能も備え、最大384kHz/32bitまでのPCM音源(32bit-floatファイルは非対応)とDSD 11.2MHzの再生が可能だ。音楽配信サービスのDeezer HiFi、Amazon Music HDが利用でき、Spotify Connectにも対応している。独自のワイヤレスネットワーク機能「MusicCast」に対応。そのほか、Amazon AlexaやSiriによる音声操作、AirPlay 2もサポートする。

IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠((2.4GHz/5GHz)の無線LAN機能を搭載。Bluetooth機能も備え、対応コーデックはSBCとAAC。音声入力はアナログRCA×6とXLRバランス×1を搭載(A4AはRCA×4)し、デジタル入力は光×3、同軸×2(A4Aは光×2、同軸×1)。そのほか、ワイドFM対応のFM/AMチューナーを備える。