Microsoftは米国時間2021年4月9日、Microsoft Word(以下、Word)による共同作業時のコメント機能を拡充したことを、公式ブログを通じて喧伝(けんでん)した。以下に紹介する各新機能は最新チャネルのバージョン2103は未実装だが、Office Insiderのベータチャネルで展開中のバージョン2105で確認できる。最新のコメント機能は投稿時や返信時に投稿内容が共同作業の相手に表示されず、「コメントを投稿する」ボタンや「Ctrl」+「Enter」キー(macOSは「cmd」+「Enter」キー)を押した時点で反映される仕組みとなった。
また、コメントウィンドウの表示形式として「コンテキストビュー」を追加した。従来は共同作業参加者のコメントが挿入箇所に応じて時系列に並んでいたが、「コメント」ボタンをクリックすることで、解決済みコメントを含む一覧表示に切り替えられる。Microsoftは本機能について、「作業中のドキュメントに対するもっとも重要なフィードバックに集中できる」と説明した。
投稿・返信したコメントをシンプル化するため、「…」ボタンから呼び出すコンテキストメニューを新たに用意。投稿者によるコメントの編集や、編集内容が完了した場面などに用いる「スレッドの削除」「スレッドを解決する」を追加した。後者を選択した場合、コメントが示す修正を完了と見なして前述したコンテキストビュー選択時は非表示となる。
この他にもメンション機能を拡充させ、メンションした相手やコメントのスレッドを作成した相手にメール通知する機能を追加した。本機能を実装したした理由としてMicrosoftは、「通知メールはコメントスレッドに新しいアクティビティが追加されたことを共同作業参加者に通知し、(中略)メールによるコメントへの返信や、リンクをクリックしてコメントに直接移動できる」と利便性を主張した。さらなる修正はサポートページを参照してほしい。MicrosoftはWordのコメント機能をモバイル版およびWeb版の実装から着手し、現在はWindowsデスクトップ版、Current Channel(Preview)のmacOS版まで展開している。