ソフトバンクが2月26日に発売した5Gスマートフォン「Redmi Note 9T」は、同社5Gスマホの中でも最もお手頃なスマホです。価格を抑えつつ、大画面や多眼カメラ、おサイフケータイといったスマホのトレンドを抑えたオールマイティなモデルに仕上がっています。
5Gは2020年3月に国内でスタートし、今年2021年には本格的な普及の年を迎えます。当初の5G対応スマホは高価格・高性能なスマホが中心ですが、今年はより手に取りやすいモデルの選択肢も増えてくるでしょう。Redmi Note 9Tは、その急先鋒に立つ1台です。
Redmi Note 9Tのソフトバンクオンラインショップでの販売価格は税別19,637円(税込21,600円)。MNPでソフトバンクを契約するユーザーには1円で販売されます。
Redmi Note 9Tはこんなスマホ
Redmi Note 9Tは中国シャオミ製のスマートフォンです。ソフトバンクが独占販売する日本版は、シャオミ製として初のおサイフケータイに対応しています。21,600円という低価格ながらも、多くの人にとっての“必要十分”を満たす選択肢となりそうです。
レビューを通じて得たのは、Redmi Note 9Tは低価格なスタンダードモデルながらも、多くの人にとっては満足できそうな仕上がりだという感触でした。
低価格なエントリーモデルの多くがそうであるように、Redmi Note 9Tも価格を抑えるために機能の取捨選択がなされています。ありていにいえば“そこそこの性能とそこそこの機能をまとめた”モデルです。
ですが、日進月歩で進化するスマホの製造技術と、低価格なスマホを量産しつづけたシャオミのノウハウによって、“そこそこ”でありつつも申し分ない性能を備えたのがRedmi Note 9Tというスマホです。
まずは、Redmi Note 9Tに「あるもの」と「ないもの」を列挙してみましょう。
【Redmi Note 9Tにあるもの】 |
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・5G ・手に取りやすい価格 ・ほとんどの処理をこなせる性能 ・大きな液晶ディスプレイ ・三眼カメラ ・おサイフケータイ ・指紋認証 ・赤外線リモコン ・大容量バッテリー |
【Redmi Note 9Tにないもの】 |
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・高画質ゲームを快適に遊ぶ性能 ・超広角カメラ ・防水性能 ・デュアルSIM |
高解像度な液晶ディスプレイを搭載
スマホの顔とも言えるディスプレイは、6.53インチと大画面。解像度は2,340×1,080ドットと高めで、フルHDの映像コンテンツをドットバイドットで再生可能。HDR 10/HLGコンテンツの再生もサポートしています。
安価なスマホに採用例が多いTFT液晶ですが、発色は良好で、テーブルに置いて斜めからの視聴でも十分に耐えられます。
内蔵スピーカーは2基を内蔵し、横画面での視聴時にステレオ再生が可能です。3.5㎜イヤホンジャックも備えており、有線イヤホンも利用できます。
最新のスマホと比べるとHDR再生時の最大輝度が450nitsと高くない点や、90Hzや120Hzのハイフレームレート(なめらかなスクロール表示)に対応していない点で後れを取っています。とはいえ、動画を楽しむには十分な性能と言えます。
独特な魅力を放つボディデザイン
ボディは樹脂素材ですが、安っぽさは感じさせません。よくあるつやつやしたコーテイングではなく、細かい波目を描くような凹凸で背面を覆っています。マットな質感で、指紋が目立ちにくい仕上げです。背面は縁に沿って浅く弧を描くような形状となっており、縦持ちの時のフィット感は良好です。
本体の大きさは162×77×9.1mmで、ハイエンドモデルと比べるとやや厚め。重さは200gとそれなりにあります。とはいえ、画面サイズと価格帯を考慮すれば妥当なところでしょう。
3眼カメラのユニットは円状に配置され、帯を引いたような形で出っ張っています。カメラ部分がスタンドのように機能し、平らな場所に置くと手前側に浅い傾斜がつく形(縦向き時)で安定します。
防水性能はありませんが、「水ハネ防止ナノ・コーティング」という処理が施されているといい、多少の雨粒が付着する程度なら気にせず使えそうです。
性能は? 高負荷3Dゲームをプレイ
日本のハイエンドスマホでは、中核部品のCPU/GPUにクアルコム製のSnapdragonシリーズを採用する例が多くなっていますが、Redmi Note 9Tでは台湾MediaTek製の「Dimensity 800U」を搭載しています。