ときどき画面に出現する、アプリに位置情報の使用を許可するかどうかのダイアログ。なんの前触れもなく現れるうえ、よくわからない内容に関して「使用中のみ許可」か「常に許可」かの二択を迫られるのですから、迷うのも無理はありません。

このダイアログは、アプリに対する位置情報の使用許可を確認するためのもの。iOS 13以降、安全性の観点から位置情報の管理が厳しくなり、使用許可を与えたままにしておくことが許されなくなったためです。「過去○日間に渡って○○回バックグラウンドで位置情報を使用しています」などと状況を報告したうえで、このまま使用許可を与えるか、それとも厳しくするかをユーザに確認することを目的としています。

「常に許可」と「使用中のみ許可」のどちらにするかは、そのアプリの必要性と使用目的次第です。自分にとって重要な存在で、位置情報の使用目的と取得頻度も適切というアプリには「常に許可」を選択し、それほど重要ではなく位置情報なしでも困らないアプリには「使用中のみ許可」でじゅうぶん、ということになります。

たとえば、ルート案内で利用中の「マップ」のように、バックグラウンドで動作(他のアプリが表示中でもシステムの背後で動作し続ける)させることがあるアプリは、「常に許可」を選択しておかないと位置情報を入手できず困ることになります。どこからどこまで歩いたかなど位置情報が得点に影響するゲームアプリも、「常に許可」を選択しておかないと不満足な結果になるはずです。

一方、位置情報なしでも困らないアプリ、自分にとってそれほど重要ではないアプリは「使用中のみ許可」でじゅうぶんかもしれません。この場合、前面に表示していなければアプリに位置情報は与えられず、消費電力の節約にもなるため、セキュリティと省エネの両面でメリットがあります。

ダイアログでの選択は、あとから変更することも可能です。「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」→対象アプリの順に画面を開き、「常に」か「このAppの使用中のみ許可」を選択しましょう。

  • 「使用中のみ許可」と「常に許可」、どちらにすべき?