米Netflixは1月12日 (現地時間)、2021年の配信を計画している新作映画のラインナップを公表した。すでに70作品が揃っており、新型コロナ禍で劇場での映画鑑賞が制限される中、同社は週に1作品以上のペースで新作を提供する。
同社が用意した「Netflix 2021年の新着映画 予告編」というYouTube動画には、最初に「Red Notice」に出演するガル・ガドット、ドウェイン・ジョンソン、ライアン・レイノルズが登場、最後はレオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスの「Don't Look Up」の1シーンに「2021, HERE WE COME (2021年、いよいよスタート)」というメッセージ。2021年は、ハリウッドスターが出演する新作が続々と登場する。
ザック・スナイダー、ノラ・フィングシャイト、ジョー・ライト、アントワーン・フークア、ショーン・レヴィ、ロバート・プルチーニ、シャリ・スプリンガー・バーマンといった人気監督の新作も。「ピアノ・レッスン」でカンヌ国際映画祭パルム・ドールやアカデミー脚本賞を受賞したジェーン・カンピオンが「The Power of the Dog」でNetflixデビュー。リン=マヌエル・ミランダがミュージカル「Tick, Tick... Boom!」の映画化で監督デビューする。また、Jay-Zのプロデュースで話題のウエスタン映画「The Harder They Fall」も今年に登場する。
コロナ禍で劇場が一時休業や入場者数を制限した上映を余儀なくされ、2020年の北米の映画興行収入は前年比80%減、中国が米国を抜いてトップに立った。多くの作品が公開延期になり、撮影の中断、制作の見直しなどが続いている。そうした中、ストリーミング配信が映画産業の活路になっている。例えば、Disneyは実写映画「ムーラン」を同社のストリーミングサービス「Disney+」で配信して成功したのを皮切りに、「ハミルトン」や「ソウルフル・ワールド」を同サービスで配信。またWarnerも「ワンダーウーマン 1984」を公開(2020年12月25日)と同時にストリーミングサービス「HBO Max」で配信開始、2021年に公開予定の17作品を全て同じようにHBO Maxでも配信する。
Netflixの新作ラインナップに含まれるイドリス・エルバ主演の「コンクリート・カウボーイ: 本当の僕は」、ロザムンド・パイク主演「I Care a Lot」、ハル・ベリーの監督デビュー作「Bruised」は、昨年9月にトロント国際映画祭でプレミア上映された作品だ。ベストセラー小説の映画化「The Woman in the Window」(ジョー・ライト監督)は、Foxが映画化権を取得して制作が進められ、その後Disneyが20th Century Foxを買収したが、コロナ禍で劇場公開を断念。Disney+へのシフトの途上で、また同作が大人向けのサイコロジカルスリラーであったことからNetflixに権利を売却した。そした数々の話題作、公開が待たれていた作品が2021年の新作ラインナップに含まれる。興味のある方は、Netflixの公式ブログのリンクから新作映画のリストをダウンロードできる。