さて、ここまで基本スペックを見てきたが、気になるのは実際の性能。定番のベンチマークソフトや人気ゲーム、最新ゲームでの性能を確かめていきたい。

まずは、定番の「PCMark 10」「3DMark」「CINEBENCH R20」から見ていこう。

  • PCMark 10の結果

  • 3DMark Fire Strikeの結果

  • 3DMark Time Spyの結果

  • 3DMark Port Royalの結果

  • CINEBENCH R20の結果

比較対象がないので判断が難しいところだが、3DMarkのスコアは前世代のGeForce RTX 2000シリーズのハイエンドクラスと同等。GeForce RTX 3000シリーズは、上位にRTX 3090、RTX 3080が存在し、RTX 3070はアッパーミドルに位置する。それで、これだけのスコアを出すのだから、いかに性能が向上しているのかわかる結果だ。

ここからは実ゲームでのフレームレートを見てみる。まずは、それほど高いスペックが必要ない、軽めのFPS「レインボーシックス シージ」から。ゲーム内のベンチマーク機能を使用して測定している。

  • レインボーシックス シージの結果

4Kでも平均214fpsと圧倒的なフレームレートを出した。フルHD解像度では360Hzという超高リフレッシュレートのゲーミングディスプレイも登場しているが、それも活かせるだけのフレームレートを出している。

続いては、そこそこのスペックを要求する中量級の「Apex Legends」と「フォートナイト」を試して見よう。どちらも人気のバトルロイヤルゲームだ。Apex Legendsはフレームレート制限を解除し、トレーニングモードの一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで測定した。フォートナイトは、ソロプレイのリプレイデータを再生した際のフレームレートをCapFrameXで測定している。

  • Apex Legendsの結果

  • フォートナイトの結果

どちらも4Kで快適に遊べる目安の60fpsを超えている。さらに、WQHDまでなら高いフレームレートを維持しており、高リフレッシュレート液晶も十分に活かせる。人気のバトルロイヤルゲームで、勝ちにこだわる環境作りをしたいなら、G-Tune XM-Zには十分それが可能な実力がある。

高いスペックを要求する重量級ゲームではどうか。長く人気の「モンスターハンターワールド:アイスボーン」、2020年末発売のAAA級ゲームから「ウォッチドッグス レギオン」「アサシンクリード ヴァルハラ」、「サイバーパンク2077」を用意した。

モンスターハンターワールド:アイスボーンは集会エリアを作成し、一定のコースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測。ウォッチドッグス レギオンとアサシンクリード ヴァルハラは、ゲーム内のベンチマーク機能を利用。サイバーパンク2077は、街の中の一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測している。

  • モンスターハンターワールド:アイスボーンの結果

  • ウォッチドッグス レギオンの結果

  • アサシンクリード ヴァルハラの結果

  • サイバーパンク2077の結果

どれも同じ傾向だ。4K解像度かつ最高画質では平均60fpsに到達できず、快適なプレイは難しいが、WQHDまでなら平均60fpsをクリアできる。重量級ゲームを、WQHDなら最高画質でプレイできるのは、素直にスゴイといっていいだろう。4Kでもサイバーパンク2077以外は画質設定を少し落とせば、快適にプレイできるレベルまでフレームレートを出せるはずだ。

次はレイトレーシングでの性能を見てみよう。レイトレーシングは、光線をリアルにシミュレートする機能で、これまでとは比較にならないほどリアルな影、ガラスや水への物体の映り込みなどを再現できる。最近では対応するタイトルも増え、これからさらに注目される技術だろう。

ここでは、レイトレーシングに対応する「フォートナイト」「ウォッチドッグス レギオン」「サイバーパンク2077」を使用した。測定は前述した方法と同じだ。

  • フォートナイトのレイトレーシング有効時の結果

  • ウォッチドッグス レギオンのレイトレーシング有効時の結果

  • サイバーパンク2077のレイトレーシング有効時の結果

「フォートナイト」はレイトレーシングへの最適化にまだまだ余地があるようで、有効にするとフレームレートが大きく下がる。フルHDでやっと平均60fpsを超え、非常に動作が重い。その一方、最新タイトルの「ウォッチドッグス レギオン」「サイバーパンク2077」では、WQHDまでならレイトレーシングの画質を最高に設定してもプレイできるだけのフレームレートを出している。NVIDIAの負荷軽減技術「DLSS」を有効にするという条件は必要になるが、それでも高解像度でレイトレーシングを存分に味わえるのはうれしいところ。

ただ、これだけ高性能だと冷却力が心配になるかもしれない。そこで、3DMarkのTime Spy Stress Testを5分間実行したときの数値をHWiNFOで記録してみた。

  • 3DMarkのTime Spy Stress Test実行時の温度推移

GPUへの負荷が大きいテストなので、開始2分あたりで70℃に到達しているが、その後は安定して最大でも73℃。グラフィックスカードとしては心配のいらない温度だ。CPUはさすがに簡易水冷クーラーを使っているだけに、最大でも57℃と十分低い。ほとんどは40℃台なのでゲームプレイでCPU温度が心配になることはないだろう。

システム全体の消費電力もチェックしておこう。アイドル時はOS起動10分後の値、高負荷時は3DMark Fire Strike実行時の最大値とした。

  • システム全体の消費電力

最大でも291Wだ。本機は800Wの電源ユニットが搭載されているので何も不安はない。

と、ここまでさまざまなテストをしてきたが、G-Tune XM-Zは、人気のFPSやTPSで勝つために高フレームレートを出せるゲーミングPCを求める人、最新ゲームを高画質、高解像度で快適にプレイしたい人のどちらも満足できる性能を持っているといえる。冷却性能も十分、電源にも余裕アリと、安心してゲームの世界にどっぷり浸れる一台だ。

試用機の主なスペック(製品はBTOに対応)

型番 G-Tune XM-Z
CPU Intel Core i7-10700K
メモリ 16GB DDR4-2666
M.2 SSD 512GB(NVMe対応)/M.2シールド付属
HDD 2TB
チップセット Intel Z490(Micro ATX)
光学ドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 3070
OS Windows 10 Home 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN
インタフェース USB 3.1×2(Type-A/背面×1、Type-C/背面×1)、
USB 3.0×6(前面×2、背面×4)
サイズ 約W188.8×D395.7×H400mm
ディスプレイ
価格 219,800円(税別)