Brave Softwareは12月10日 (現地時間)、Webブラウザ「Brave」のニュースリーダー機能「Brave Today」を発表した。Brave独自のプライベートCDN (コンテンツデリバリーネットワーク)を通じて、ユーザーがアクティビティをトラッキングされることなく、パーソナライズされたニュースコンテンツにアクセスできるようにする。10日からデスクトップ版とiOS版にロールアウトが始まった。

Braveは、プライバシー保護を最優先に設計されたChromiumベースのブラウザだ。Brave TodayもBraveの製品思想に従った機能になっている。

  • Brave Today

    Brave Today

ニュースタブで、ニュースストリーミングはカード形式で表示される。10日時点で、15の記事カテゴリで約300のソースからのコンテンツが対象になっている。パーソナライズは、ユーザーのブラウジングの履歴や記事の公開日など複数の要素から、独自のアルゴリズムを用いてニュースコンテンツをローカルでランクする。ユーザーが特定のカテゴリやソースを追加/削除して調整することも可能。将来のアップデートで、ユーザーによるRSSフィードの登録もサポートする予定だ。

CDNを利用した一般的なニュースサービスでは、ユーザーのリクエストとIPアドレスが把握されてしまうが、BraveのプライベートCDNではその2つを分離して暗号化することで特定しにくくする。ロードバランサー・ベンダーは、CDNだけが復号できるTLS暗号化されたトラフィックを受け取り、CDNベンダーは暗号化されたHTTPトラフィックの内容は見られるものの、ユーザーのIPアドレスではなく、ロードバランサーのアドレスしか取得できない。従来のCDNを使って、ユーザーのプライバシーを保護しながらCDNのメリットを利用できるようにした。Brave Todayでは、パブリッシャが読者との直接的な関係を築けるように、コンテンツ配信をリダイレクトすることなく、Brave Todayでユーザーがクリックしたリンクのコンテンツをソースから直接届ける。

Braveは、モバイルアプリの最新版 (バージョン1.22)で、iOS版から「Brave Rewards」を削除したことも明らかにした。Brave Rewardsは、BAT (Basic Attention Token)というトークンを扱うウォレットとの組み合わせで広告閲覧から報酬を得られる仕組みだが、App Storeのレビューガイドラインの変更で、3.1.1および3.2.2に従う修正を求められていたという。デスクトップ版とAndroid版では引き続きBrave Rewardsを利用できる。