トラッキング防止機能や広告ブロック機能を備えたWebブラウザ「Brave」が、仮想通貨BAT (Basic Attention Token)を用いたペイメントシステム「Brave Payments」でYouTubeクリエイターをサポートする。ユーザーは広告を表示させずにYouTube動画を楽しみながら、寄付を通じてよく視聴するユーチューバーやチャンネルをサポートできる。
Braveはオンライン広告をブロックするが、ネットにおいて広告はコンテンツを提供するクリエイターの大きな収入源であり、ただ広告をブロックするだけではネットの発展を阻害することになりかねない。そこでBraveはBrave Paymentsを用意した。BATはEthereumのブロックチェーンを用いており、パブリッシャーやコンテンツ提供者、ユーザー、広告主の間で交換できる。
これまでWebユーザーは無料コンテンツと引き換えに、個人の情報を提供し、広告表示にデータ通信を奪われていた。またユーザーがコンテンツをオススメしても、広告主や広告ネットワークの利益にはなるものの、ユーザーは無償奉仕である。Brave Paymentsでは、Braveユーザーがコンテンツをシェアしたり、広告を受け取った際に、その対価としてユーザーにもBATを提供することが可能。また、素晴らしいコンテンツを提供しているクリエイターにユーザーがBATを送って、その活動をサポートすることもできる。
これまでBrave PaymentsにYouTubeのコンテンツクリエイターは個人パブリッシャーとしてリストされていなかったが、Braveブラウザのバージョン0.19.95よりYouTube動画から認識されたYouTubeクリエイターの名前がリストされる。OAuthを用いてYouTubeクリエイターを認証し、YouTubeクリエイターがUpholdにアカウントを作成すると視聴者からのBATトークンの寄付を受け取れるようになる。寄付は特定のクリエイターやサイトに直接寄付するか、複数に寄付することも可能。月々のBATトークン寄付額を設定しておくと、アクセス回数や利用時間に応じて寄付するサイトやクリエイターに寄付額が割り当てられる。
Brave Paymentsを使うことでクリエイターのサポートをユーザーがコントロールできる。また、YouTubeではチャンネルで公開している動画の合計視聴回数が10,000回以上にならないと広告を掲載できないが、Braveならその条件を満たしていないクリエイターもサポートできる。