本稿で試す「Brave」であるが、JavaScriptの開発者でもあり、Mozillaの前CEOのBrendan Eich氏が作成したWebブラウザである。Chromiumベースで、閲覧するWebサイトではできる限りHTTPSを利用した接続を試みるHTTPS Everywhere機能を内蔵する。また、広告ブロック機能を搭載するなど、ユーザーのプライバシーを重視した設計となっている。対応するOSは、Windows、Mac OS X、Linux、iOS、Androidとマルチプラットフォームに対応する。

Braveが注目を集めた点には、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)により、非常に短期間に巨額の資金を集めたことがある。従来の資金調達は、証券取引所などを経由して、新株の発行を行うことが一般的である。それに対し、イニシャル・コイン・オファリングは独自のデジタル通貨(Basic Attention Token:BAT)を発行することで、資金を調達する。近年、各国の通貨を管理する中央銀行を介さず取引を行うビットコインなども普及が進む(一方で、問題点も指摘されているが)。このように、新たな資金調達や投資の枠組みが現実のものとなる点も興味深い。またBraveでは、BATを使い新たな広告システムなども模索している(後述)。ブラウザのみならず、新しいWebや広告のあり方にも注目したい。

Braveのダウンロードとインストール

ダウンロードは、Braveの公式サイトより行う。

さらにその下には、著名なニュースサイトで、いかにBraveが高速であるかを示している。

図2 他のブラウザとの比較

[Download Brave]をクリックして、インストーラをダウンロードする。112MBとややファイルサイズが大きい。インストーラを起動すると、短時間にインストールが終了する。

図3 インストール中

インストールが終わると、すぐさまBraveが起動し、デフォルトブラウザにするかの確認となる。

図4 デフォルトブラウザの確認

以上でインストールは完了である。