日立製作所と日立ソリューションズ東日本は11月30日、テキスト化した通話内容を自動的に要約する、テキスト要約システム「CoreExplorer/TS」がトヨタ自動車のコールセンターにて採用されたと発表した。

コールセンターではデジタル技術の積極的な活用が進む一方で、通話内容の分析では、会話特有の相槌やフィラー(「あの」や「まあ」といった会話の合間の言葉)など不要な単語や内容までもテキスト化してしまい、データを利用しづらいという課題があったという。

今回トヨタが導入した同システムは、事前に応対マニュアルや過去のFAQ、CRMシステムの情報などを読み込ませておくことで、テキスト化した通話内容から自動で重要な部分を判断し要約が可能。教師あり機械学習では膨大な正解文章を教師データとして学習させる必要があったが、教師なし機械学習を採用したことで、これまで膨大な工数がかかっていた学習作業を削減し、運用コスト低減を実現したとしている。

同システムにより、顧客とコミュニケーターの通話内容をテキスト化して不要な内容を除去し、高い精度で重要な要素だけの簡潔な要約を実現し、応対記録の作業時間短縮などコミュニケーター業務の生産性向上につながるとのこと。