富士通ゼネラルは10月12日、エアコンのフラッグシップモデル「nocria X」(以下、ノクリアX)シリーズの新製品を発表しました。新モデルの特徴は、AIがユーザーの生活を学習して「人が部屋にいる時間、いない時間」を自動的に予測できるようになったこと。これにより、人がいない時間帯に内部清掃を行うなどの運転が可能です。発売日は11月14日、価格はオープンとなっています。

  • nocria Xシリーズは、冷房能力2.2kWから9.0kWまでの9モデル。推定市場価格(税別)は28万円前後~43万円前後

室温が変化する「熱交換器加熱除菌」を不在時に実行

ノクリアXが備える大きな特徴のひとつが「熱交換器加熱除菌」機能。最近の高機能エアコンは、カビが発生しやすい熱交換器をキンキンに冷やす清掃方式を取り入れており、熱交換器を急激に冷やして結露水を発生させ、この水で熱交換器の汚れを洗い落とす仕組みです。ノクリアXも結露水による洗浄機能を搭載していますが、水洗浄のあとに熱交換器を加熱するのが他メーカーと違うところ。熱交換器に残った結露水を55℃以上に加熱することで、結露水だけでは流しきれなかったカビや細菌を加熱除菌するのです。

  • プレミアムエアコンの多くが搭載している結露水による洗浄。空気中の湿気を結露水に変え、熱交換器に付着したホコリやゴミを洗い流します

  • 水で洗った熱交換器を今度は加熱。熱交換器に付着した水分を55℃以上の高温にすることで、カビや細菌を除去します。これがノクリアXならではの「熱交換器加熱除菌機能」

この加熱から除菌までの工程は最大で35分ほどかかります。富士通ゼネラルは「35分という時間は既存モデルの熱交換器加熱除菌にかかる時間よりも大幅に短い」としていますが、この35分間は熱交換器が高温になり、室温が上がる可能性があります。冬はともかく、暑い夏に室温が上がるのは耐えられないという人もいるでしょう。そこで、新ノクリアXは人が在室する時間帯と不在にする時間帯をAIが学習。不在時間を見計らって、エアコンが自動的に除菌洗浄を行います。

ほか、人間の生活パターンをAIが学習して、起床時や帰宅時を予測。室内に人が戻ってくる予測時間と気象情報を組み合わせ、最適な運転開始時刻をタイマー提案する機能も搭載しました。

新しいノクリアXには、リモコンが2種類付属します。ひとつは、タッチボタン式で置き型の「ノクリア Bluetooth リモコン」です。本体に触れず、手をかざす操作によって、画面表示や運転のオンオフなどが可能。もうひとつは、運転モードと温度設定ボタンだけの「シンプルリモコン」です。

加えて、無線LAN(Wi-Fi)を設定することで、スマートフォンやスマートスピーカーでの操作にも対応。操作方法の選択肢が広がり、好みや状況にあわせて使い分けができるようになっています。

  • ほとんどの操作に対応した「ノクリア Bluetooth リモコン」(左)と、運転モードと温度設定だけのシンプルリモコン(右)。2種類のリモコンが付属します

暑い日本の夏に対応する機能も

近年の日本の猛暑に対応し、外気温が50℃になっても冷房運転ができる設計になりました。夏の湿度にも注目し、室温が設定温度に到達する少し前に自動で再熱除湿運転に切り替え。「室温は十分低いのに、じめじめとした蒸し暑さを感じる」という不快な状況を回避します。

ノクリアXといえば、本体両サイドにあるファンを使った「デュアルブラスター」による気流制御も外せません。もちろん新モデルでも健在。2019年モデルでは、デュアルブラスターとAIによる学習機能を組み合わせて、室内で温度がムラになりやすい部分に先回りして風を送る機能が導入されましたが、2020年モデルも搭載しています。温度や湿度の管理だけでなく、フィルターを使わずに空気中のウイルス、カビ菌・細菌などを除去する電気集じん方式の「プラズマ空清」も利用できます。