iPhoneの背面をタップすることでさまざまな処理を実行できる「背面タップ」。障がいを持つ人でもiPhoneを気軽に使えるようにするための「アクセシビリティ」に分類される機能ですが、工夫次第では健常者にとっても必要不可欠になるほどの可能性を秘めています。
背面タップは、2回続けてタップする「ダブルタップ」、3回続けてタップする「トリプルタップ」の2種類があり、それぞれに役割を割り当てられます。割り当てできる機能は、スクリーンショットや音量の上下などシステムで定義されている処理のほか、VoiceOverの呼び出しや画面の読み上げなどのアクセシビリティ機能、画面をスクロールさせる機能(スクロールジェスチャ)、ショートカットの呼び出しの4種類が用意されています。
なかでもユニークなのはショートカットです。さまざまな処理単位(アクション)を組み合わせ、「オートメーション」と呼ばれる一種のプログラムを作成しておけば、アプリの起動といった単純作業はもちろんのこと、あらかじめ登録しておいたメッセージを指定した人物へ送信したり、選択した写真の撮影場所をマップに表示したり、複雑な処理も可能になります。
iPhoneのハードウェアボタンは少ないうえに、機能/役割を変更できませんが、背面タップはダブルタップとトリプルタップで計2つの機能を持たせ、自由に変更することができます。考えようでは2つのプログラマブルなハードウェアボタンが手に入るわけですから、最強という評価もあながち大げさではありません。
活用例としては、利用頻度が高いスクリーンショットをダブルタップに、自作のショートカットをトリプルタップに割り当てるといったことが考えられます。「ショートカット」アプリには、ダウンロードしてそのまま使える「ギャラリー」というショートカット集があるので、背面タップとの組み合わせで便利に使えそうなものを探してみては?