パナソニックは、スマートフォンと連携して初期設定からテレビ番組の録画・再生までテレビなしで使える新機軸の「おうちクラウド4K DIGA」など、BDレコーダー「DIGA」シリーズ7機種を10月16日に発売する。全機種でBS4Kチューナーを搭載。価格はすべてオープンプライスで、店頭価格(税別)はシングル4Kチューナー/容量1TBの「DMR-4S101」が8万円前後など。
「DIGA」シリーズ新製品のラインナップと店頭価格(税別)は以下の通り。業界初となる、トリプル4Kチューナー搭載で4K放送の3番組同時録画が可能な4K DIGAも用意している。この新しい4K DIGAについては後述する。
おうちクラウド4K DIGA(シングル4Kチューナー)
- DMR-4S201(2TB):9万円前後
- DMR-4S101(1TB):8万円前後
4K DIGA(トリプル4Kチューナー機)
- DMR-4T401(4TB):14万円前後
- DMR-4T301(3TB):125,000円前後
- DMR-4T201(2TB):11万円前後
4K DIGA(ダブル4Kチューナー機)
- DMR-4W201(2TB):95,000円前後
- DMR-4W101(1TB):85,000円前後
テレビがなくても使い始められる「おうちクラウド4K DIGA」
コンパクトな白い本体の「おうちクラウドDIGA」にBS4Kチューナーを1基、地デジ/BS/110度CSチューナーを2基搭載し、Ultra HDブルーレイ(UHD BD)再生にも対応するレコーダー。内蔵HDDの容量が異なる2機種(DMR-4S201、DMR-4S101)を用意する。
パナソニックは、民放公式の見逃し配信サービス「TVer」などの登場により、テレビ番組をスマホなどネット経由で視聴し、テレビは持たないという若年層が近年増えていると説明。「リビングにテレビを置きたくない」「プロジェクターで映画を楽しむ」といったユーザーもいることをふまえ、「テレビを使わないユーザーの取り込み」を目的としておうちクラウド4K DIGAを開発した。
業界初となるBluetooth機能を搭載し、テレビがなくてもスマホアプリ「どこでもディーガ」から、ネットワーク設定や受信チャンネルといった初期設定ができるようになった。これにより、従来レコーダーの初期設定に必要だったテレビを不要にした。
録画番組やテレビ番組のリアルタイム視聴、番組持ち出しなどはスマホ/タブレットからネットワーク経由で行える。本体では4K放送番組の録画が行え、4K長時間録画モードに対応。4K解像度での「お部屋ジャンプリンク」もできる。
また、帰宅時にスマホのBluetoothの電波をレコーダーが検出すると、自動でスマホの写真をレコーダーのHDDへバックアップしたり、持ち出し予約した録画番組や音楽をスマホ側に転送するよう設定できる(転送は無線LANを介して行う)。
なお、テレビをつながない場合、UHD BD/BD/DVD/CDなどのディスク再生や、各種ディスクへのダビング、写真・動画のディスクへの保存といった、ディスクトレイを使った機能はスマホからは行えない(音楽CDの取り込みのみ可能)。これらのディスク機能を使いたい場合は、HDMI対応のテレビなどが必要となる。
NetflixやAmazon Prime Video、YouTube、hulu、dTV、U-NEXT、DAZNといったネット動画サービスに対応。ネット動画も独自の「4Kリアルクロマプロセッサ」で処理することで高画質に再生でき、4K HDRコンテンツも再生可能。ラジオ配信サービスのradikoにも対応している。
「おうちクラウド機能」が進化し、AIによる機械学習を活用した画像解析アルゴリズムを使って、取り込んだ写真・動画を自動で分類。家族の思い出を自動でおまかせアルバムとして作成する。また、分類された写真や動画を1分間のダイジェスト再生で手軽に振り返ることもできる。
ほかにも、新たにペットカメラとの連携に対応。パナソニックのペットカメラで撮影した動画・写真や、別途用意した犬猫用活動量計「プラスサイクル」のデータをレコーダーに取り込んでアプリからチェックするといった使い方ができる。
操作性も改善。「快速番組表」を新たに搭載し、番組表のスクロール速度を従来比で約2倍に高速化した。たとえば8日間の番組表をスクロールすると、4K DIGAの2019年夏モデルでは39秒だったところ、新機種では17秒でスクロールできる。より素早く見たい番組を探せるようにした。番組表の表示エリアも拡大し、1時間の枠内の表示番組数を従来の2番組から最大4番組に増やしている。
また、新しいレコーダーに録画番組を移行する「お引越しダビング」では、業界初となる“4K放送番組の4Kダビング”に対応。ダビング元とダビング先の両方が対応している必要があるため、現時点では従来機からの4K番組のダビングは行えないが、今後登場する4Kお引越しダビング対応機種に買い替えるときに利用できる。
新4K DIGA、業界初・4K放送の3番組同時録画を実現
新しい4K DIGAは、トリプル4KチューナーのDMR-4T401/4T301/4T201(4TB/3TB/2TB)と、ダブル4KチューナーのDMR-4W201/4W101(2TB/1TB)、計5機種を用意。
トリプル4Kチューナー機は、業界初となる4K放送の3番組同時録画に対応。3チューナーすべてが4Kと地上/BS/110度CSデジタルチューナーを兼ねている。ダブル4Kチューナー機は、4K/2K兼用チューナー×2と2K専用チューナー×1を搭載している。
現在、NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)や大河ドラマが4K放送されていることや、WOWOWの4K放送(2021年3月開始)、東京オリンピック・パラリンピックの競技放送(2021年7月予定)など、4K放送番組の拡充を背景に、4K放送の3番組同時録画が行えるようにすることを決めたという。
ダブル4Kチューナー機については、4K放送2番組、2K放送1番組の最大3番組同時録画に対応。従来機ではチューナーの仕様制限により、同じ時間帯に複数の2K放送、4K放送の録画予約を入れると4K放送が録画できないケースがあったが、ソフトウェアの改善でこの制限を一部解消して、録画されない問題を回避する。
4K長時間録画モードに対応し、4K解像度での「お部屋ジャンプリンク」も可能。AIによる機械学習を活用して進化した「おうちクラウド機能」も備える。操作面では、前述の「おうちクラウド4K DIGA」と同様に「快速番組表」を搭載し、4Kお引越しダビング対応にも対応している。
トリプル4Kチューナー機のHDMI出力は、映像・音声で各1系統備える。ダブル4Kチューナー機のHDMI出力は映像・音声共通の1系統のみとなる。
DIGAとVIERAを両方操作できるリモコンも
別売オプションとして、BDレコーダー「DIGA」と薄型テレビ「VIERA」の全ての操作がひとつで行える、VIERA純正リモコン「DY-RM50-K」を10月16日に発売する。テレビとレコーダーを両方操作でき、都度リモコンを持ち替える必要がなくなる。価格はオープンプライスで、店頭価格は3,000円前後を見込む。
使用頻度の高い「チャンネル」「音量」「再生/停止・巻戻し/早送り」などのボタンを大きくし、使いやすくしている。