カシオ計算機から、2020年秋冬の時計新製品が発表された。コロナ禍の中で恒例のリアル発表会は見送られたが、魅力的な新作がそろった。 革新的技術と洗練されたデザインの高級メタルウオッチ「OCEANUS(オシアナス)」では、発表済みながら発売時期が未定となっていた「藍染シリーズ」の11月発売が決定した。
カシオ 2020年秋冬・時計新製品 | ||||
---|---|---|---|---|
G-SHOCK | OCEANUS | PRO TREK | ||
EDIFICE | BABY-G・SHEEN |
掲載した写真はすべてクリックで拡大表示。価格は税込み、発売月はすべて予定。新型コロナウイルス感染症の影響で発売に関して変更が生じる場合があることをご了承いただきたい。
藍染シリーズ Manta「OCW-S5000」Japan Indigo 天然藍
「Elegance,Technology」を標榜するOCEANUSのプレミアムライン「Manta(マンタ)」。その最新作であり、シリーズ最薄のケースによる軽快な着け心地も好評の「OCW-S5000」をベースに、日本の伝統工芸「天然藍」を組み合わせたのが「OCW-S5000AP-2AJF」と「OCW-S5000APL-2AJF」だ。
どちらも製品自体は発表済み(当初は6月発売予定)ではあったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。これが、冒頭でも触れたように11月に決定した。
両モデルとも、メインダイヤルは白蝶貝(インダイヤルを除く)。これを代表的な藍の産地である徳島県の天然「阿波藍(あわあい)」で伝統的な藍色(インディゴブルー)に染め上げた。インダイヤルのソーラーセルのみで発電するOCW-S5000だからこそ可能な、新しいオシアナスブルーだ。
藍の染液を作ることを「藍を建てる」というが、化学薬品を一切使わず、じっくりと時間をかけて藍を立てる伝統的な手法を「天然藍灰汁発酵建(てんねんあいあくはっこうだて)」といい、OCEANUSの藍染シリーズは、この藍を使用している。約1トンの生葉から1kgほどしか精製できない、非常に貴重な染料なのだ。
OCW-S5000AP-2AJF(258,500円・限定2,000本)は、白から青へとグラデーションする24面カットサファイアガラスを見切りに使用。一方、OCW-S5000APL-2AJF(231,000円・限定500本)は、藍の酸化(=時間の移ろい)を思わせる緑から青へグラデーションする見切りと、藍染めのクロコダイルレザーバンドを組み合わせた。
機能面では、マルチバンド6対応電波時計のほか、Bluetoothを利用したスマートフォンリンクによる時刻修正機能を搭載。専用アプリからワールドタイムの時刻(約300都市)を簡単に設定でき、タイムゾーンやサマータイムの変更も自動で行える。そのほか、タフソーラームーブメントをはじめとする基本機能はべースモデルと同様。
藍染シリーズ Classic Line「OCW-T2600」天然藍
スタンダードなOCEAMUSとして人気のクラシックラインにも、天然藍を使用したモデル「OCW-T2600ALA-2AJR」(限定1,000本)と「OCW-T2600ALB-2AJR」(限定700本)が登場。
両モデルとも、濃淡の異なる複数のブルーをフェイスに使用。これは染めを繰り返すごとに色の風合いが変化していく藍から着想を得たデザインとのこと。
レザーバンドは、天然藍で染めたカーフレザーの表面とソフトウレタンの裏面を組み合わせたコンポジットバンド。しかもうれしいことに、趣が異なる2セットが付属する。1セットは表面を絞り染めで染めたもの。もう1セットは「もうこれ以上は藍色が濃くならない」ほど染めの作業を繰り返した「止紺(とめこん)」のレザーを表面に使用したもの。
機能面では、マルチバンド6対応電波時計のほか、タフソーラームーブメントなど基本機能はべースモデルと同様。価格は両モデルとも132,000円で、11月発売。