久しぶりの物理キーボード搭載Androidスマートフォン「F(x)tec Pro1」が登場した。筆者の記憶の限りでは、横方向フルキーボード付のAndroidはほとんどない(縦方向だとBlackBerryやTerrain、Unihertz Titan。横方向としてはGemini PDAとCosmo Communicator程度で、日本でキャリアから販売されたau IS01やOptimus chatという端末もあったなぁという程度)。

ほぼ同タイミングで発表された、同じくキーボード付きのAndroid端末「Cosmo Communicator with HDMI」と大きく違うのは、キーボードの取り扱い。Cosmo Communicator with HDMIはクラムシェル型のノートパソコンのようにキーボードが常時出ているのに対し、F(x)tec Pro1はスライド式で使わないときはキーボードレスにできる。

  • 物理キーボードが付いているAndroidスマホ「F(x)tec Pro1」。量販店価格は税込109,880円前後

    F(x)tec Pro1。量販店では税込109,880円前後で販売されている。ハードウェアキーボードが付いているAndroid 9.0スマートフォンだが、不必要なときはキーボードを収納できる、いわば2in1の製品だ

物理キーボードのギミックで本体は厚め

F(x)tec Pro1は6インチ筺体のAndroid9.0のスマートフォンで、SoCにSnapdragon 835、メモリに6GB、ストレージに128GBを内蔵。ディスプレイは2,160×1,080ドットのAMOLEDを採用する。

サイズはW154×D73.6×H13.98mm。キーボードというギミックが付いている関係で、イマドキのAndroidスマホからするとかなり分厚く、公称243gと重めだ。バッテリは3,200mAhで充電はQC3.0に対応する。

筆者が使っているスマホの大きさと重さ
製品名 幅(mm) 奥行(mm) 高さ(mm) 重さ(g)
F(x)tec Pro1 154 73.6 13.98 243
P30 lite 152.9 72.7 7.4 159
Reno A 128GB 158.4 75.4 7.8 169.5
Pixel 3XL 145.6 68.2 7.9 148
Pixel 4XL 147.1 68.8 8.2 162
  • キーボードを畳んだ状態ではごくごく普通のAndroid端末に見える

  • が、普段使っているGoogle Pixel 4XL(左)、Huawei P30 lite(右)と比較すると明らかに厚く、ディスプレイ部分だけはみ出している感じだ

  • 実測値は約245gだった

  • 6インチ画面はイマドキのAndroidスマホとしては一般的で、大人の男性ならば片手で楽に持てるサイズ。少々厚いぶん、逆に持ちやすい

  • 一般的なパソコン用キーボード(ロジクールのMX KEYS)の上に置いたところ

  • Qualcomm quick charge 3.0に対応するアダプタが付属する。今回借りた試用機はいわゆるUSプラグだけでなくEU/UKのプラグにも対応するが、市販版はUSのみとの事だ。これはちょっと残念

nano SIMに対応したデュアルSIM&microSDスロット(SIM1枚と排他利用)を、側面に搭載。面白いのはSIMスロットを開けるのにイジェクトピンを使用せず、爪で引っ掛けて開けられること。SIMを入れ替える機会が多い人に便利そうだ。

  • SIMスロットはちょっと珍しくイジェクトピンを使わない設計。写真中央のくぼみに爪を引っ掛けると引き出せる

  • SIMトレー。nano SIM 2枚に対応するが、SIM2とmicroSDカードは排他利用となる