アストラゼネカは8月7日、同社が開発を進めている新型コロナウイルス向けワクチン候補「AZD1222」の日本における供給について、日本政府と基本合意書を締結したと発表した。

同合意に基づき、同社は同ワクチンの安全性と有効性の評価を行う第1/2相臨床試験を8月より開始する予定としており、開発が順調に進み、薬事承認などがおりれば、2021年初頭よりワクチンの供給を開始したいとしている。ワクチンの供給量については2021年第1四半期に3000万回分、2021年中に最大1億2000万回分を供給できる見通しだという。

また、日本における安定供給に向けて、同社はワクチン原液の調達について、JCRファーマへの製造委託と海外からの輸入を並行して進めているとするほか、これらのワクチン原液を用い、第一三、第一三共バイオテック、Meiji Seikaファルマ、KMバイオロジクスによって、バイアル充填から保管・配送といった接種に必要な準備が行われる予定としており、こうした日本における各パートナーと協力しながら生産能力の増強を進めていくとしている。

  • アストラゼネカ

    基本合意書の取り交わしを行ったアストラゼネカ代表取締役社長のステファン・ヴォックスストラム氏(左)と加藤勝信 厚生労働大臣(右) (出所:アストラゼネカ)