パナソニック、医療機関・薬局向け顔認証付きカードリーダーを発表

パナソニックシステムソリューションズジャパンは8月5日、マイナンバーカードに対応した医療機関・薬局向け顔認証付きカードリーダーを発表した。

同製品はパナソニックの顔認証技術を活用することで、病院・診療所・薬局などの受付で患者自身がマイナンバーカードを置き、カメラで顔認証をすることで厳格な本人認証を可能とするもの。社会保険診療報酬支払基金の認証取得完了後、2021年3月から開始予定の「オンライン資格確認」における医療機関や薬局などの受付時の本人確認にも活用できるという。

従来、医療現場の受付では、初診の場合、来院した患者から健康保険証を受け取り、記載されている被保険者番号・住所・生年月日など多くの情報をPCのシステムに手入力する必要があったほか、資格が失効された健康保険証を患者が提示した場合、医療機関・薬局が健康保険証の発行元(保険者)に医療費の一部を請求しても医療機関への支払いが行われず、保険者が「元被保険者」である患者の医療費を負担する、資格過誤請求が発生するなどの問題もあった。こうした問題に対し、今後、オンライン資格確認が導入されることで、オンライン上で医療保険の資格情報の確認ができるようになるが、同端末を使うことで、マイナンバーカードを用いた本人確認を行うことができるため、受付による確認の手間を減らし、業務効率の向上も期待できるようになるという。

また、薬剤情報や特定健診情報を医療機関などが閲覧する際の患者の同意取得を、ディスプレイ上で案内することで、スムーズかつ確実に行うことが可能となるとするほか、新型コロナウイルスの感染拡大における接触による感染リスクを医療機関で低減することにもつながることが期待されるとしている。

なお、同社では、最初の一歩として、同社のソリューションパートナーで、一般診療所向けの医事コンピューター(レセプトコンピューター)を手掛けるPHCと連携し、医療機関・薬局などに同端末の提供を行っていくとしている。