吸引力は特段パワフルではなけど、動作音が静かなのがイイ
もう1つ新たなユニークな機能として追加されているのが「otomo機能」です。ルーロが人の足を認識して追いかけて、人が止まった場所の周辺をスポット掃除してくれる機能です。結論としては、個人的にはあまり使いませんでした。
ペットのようでかわいい機能ですが、正直、一連の動作をして掃除させるよりも、目的の場所までルーロを手で持っていったほうが早いからです。とはいえ、本体を持ち上げるのがつらい小さな子どもや、かがむのがつらいお年寄りには、便利な機能ではないでしょうか。
【動画】otomo機能(2020年2月10日に行われたパナソニックのメディア向け体験会から)
吸引性能に関しては、ロボット掃除機としては一般的なレベルだと思います。吸引口の回転ブラシは刷毛状でゴミを掻き出しやすく、ゴム仕様ではありませんが、糸くずや髪の毛などもそれほど絡まず、お手入れも簡単です。
掃除終了後には、ダストボックスにしっかりとゴミが溜まっています。ダストボックスの容量は0.25Lと小さめですが、ゴミを圧縮するため、実際の集じん容量としては約5倍の1.25L相当となり、不便は感じません。従来モデル同様、ダストボックスは水洗いができて、側面にフィルターお手入れ用の小さなブラシを装備しているなど気が利いています。
MC-RSF1000は吸引力が特段高いわけではありませんが、その反面、稼働中の音が静かなこともメリットです。「音ひかえめ設定」も用意されており、有効にすると本体の動きが遅くなり、実感音をさらに約20%抑えられるとのことですが、標準運転でも十分に静かです。吸引音やモーター音が小さいだけでなく、本体がカタカタ擦れ合うときに発生する音も少なく、静音性においては群を抜いていると思います。
最後に、ルーロといえば「三角形」がシンボル。新製品のMC-RSF1000も、もちろんこのスタイルです。ただし、従来モデル(MC-RS800)と比べてボディサイズが微妙に大きくなっており、部屋の隅には強い形状ではあるものの、小回りという点では従来モデルよりも物理的に多少の制約が生じる場面もあるでしょう。従来モデルのMC-RS800は、本体サイズが幅33×奥行32.5×高さ9.2cm、新モデルのMC-RSF1000は幅34.5×奥行33×高さ9.9cmです
MC-RSF1000の連続使用時間は約100分、最大稼働面積は約120畳と、これまでよりも長く動いて広い範囲をカバーできます。ルーロは、標準モデルの「MC-RS520」、幅と奥行が25cm未満の小型モデル「MC-RSC10」もラインナップしています。新ルーロのMC-RSF1000は、広めの部屋を得意とするモデルで、かつ最先端の技術を搭載して確かにかしこいロボット掃除機です。それだけに繊細な部分も多いという印象ですが……。
今後、ファームウェアのアップデートによっても改良されていくでしょう。高価な製品なので、家電製品のレンタルサービスを利用して、自宅との相性を確認してから購入すると安心です。