LGエレクトロニクス・ジャパンは、8Kチューナーを搭載した8K有機ELテレビ「ZXシリーズ」を含む、有機ELテレビの2020年モデル 5シリーズ11機種を6月上旬より順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。8Kモデルの店頭価格(税別)は、世界最大となる88V型「OLED 88ZXPJA」が370万円前後、8Kテレビでは初となる77V型の「OLED 77ZXPJA」が250万円前後。4K有機ELモデルについては別記事で紹介する。

  • LG ZXシリーズ

    88V型「OLED 88ZXPJA」

  • LG ZXシリーズ

    77V型「OLED 77ZXPJA」

LGのプレミアムブランドである「LG SIGNATURE」シリーズで、有機ELテレビでは初となる8Kチューナー搭載の最上位モデルが「ZXシリーズ」となる。88V型は中央の大きな空洞が目を惹く、シルバーのキャビネットスタンドが付いた「Artistic Sculpture Design」、77V型は壁掛けブラケットが付属した「ギャラリーデザイン」を採用している。

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    88V型はスタンドが付いた「Artistic Sculpture Design」を採用

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    「ギャラリーデザイン」の77V型

8K/7,680×4,320ドットの有機ELパネルと、8Kテレビ専用エンジン「α9 Gen3 AI Processor 8K」を搭載し、2K/4Kの映像を8K水準の画質へとアップスケーリング。何百万もの映像ソースを学習したというAIプロセッサーを映像エンジンに統合しているのも特徴で、AIが映像を解析し、ノイズを除去することでクリアで鮮明に映し出せるという。

「Cinema HDR」を搭載し、さまざまなHDR映像のポテンシャルを引き出せるとする。HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Vision IQをサポート。Dolby Vision IQでは、周囲の明るさに合わせて画面の輝度を自動調整し、「明るい部屋でも暗い部屋でも、美しい映像が楽しめる」という。

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    OLED 88ZXPJAの利用イメージ

シャープネス強調などの映像処理をオフにすることで、映画やテレビ番組など制作者の意図通りの映像を視聴できる「FILMMAKER MODE」を搭載。

ゲーム向けの機能としてNVIDIAのG-SYNC Compatibleもサポートし、映像のズレやカクつきを抑える。応答速度は1msで、レースゲームなど画面の切り替えが速いシーンでも残像感が少なく、スピード感あふれるゲーム映像が楽しめるという。

BS4K/8Kチューナーを搭載し、テレビ録画にも対応。NetflixやHulu、Amazon Prime Video、DAZN、YouTubeなどのネット配信動画も楽しめる。

サウンド面では、Dolby Atmosに対応。また、AIを活用してユーザーが見ている映像のジャンルを分析し、ドラマ・スポーツ・映画・ニュース・音楽の5ジャンルに合わせてバーチャル5.1chサウンドに変換する「AIサウンドプロ」機能を搭載。地上波放送もバーチャル5.1chで楽しめるという。

他にも、ユーザーが部屋のどの位置に座って、どんな角度でテレビを楽しんでいるのかをAIが自動認識し、部屋の音響特性を見極めてサウンドを調整するという「オートサウンドチューニング」機能を備える。この機能を使うには、付属のマジックリモコンが必要となる。

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    OLED 77ZXPJAの利用イメージ

Apple AirPlay2に対応し、iPhone/iPadなどで再生中の音楽や動画などをテレビでストリーミング再生できる。Bluetoothサラウンドサウンドもサポートし、2台のBluetoothスピーカーと接続して、気軽にサラウンド環境が楽しめるという。

テレビ本体はハンズフリー音声認識に対応し、テレビに向かって「Hi, LG!」と話しかけると、LG独自のAI「ThinQ AI」が起動。電源のオン・オフや音量の上げ下げなどが行える。

また、付属のリモコンの内蔵マイクに話しかけるとGoogleアシスタントとAmazon Alexaを利用可能。テレビに向けて上下左右に振るとカーソル&スクロール操作ができる。文字入力や動画の早送りにも対応する。