テレワークをする人が増えていますね。何かと制約はありますが、状況が落ち着くまでは仕方のない面もあります。普段ならオフィスの近所で外食ランチという人も、テレワークだと自宅で自炊ランチとなるのではないでしょうか。在宅での仕事が多い筆者も、よく自宅でお昼を食べます。自分だけの自炊ランチは、パンだけなど簡単にすませることが多いのですが、毎日だと飽きてしまいます。

さらに、学校が臨時休校となったりと、家族が自宅にいる場合は事情が異なります。子どもが一緒だと栄養バランスが気になる、とはいえお昼の支度に時間もかけたくない――という悩ましい状態に。そんな筆者を助けてくれたのが、シャープの「ホットクック」とタイガー魔法瓶の「タクック」です。少人数の食事の支度にとっても便利でした。

  • ホットクック(左)とタクック(右)

  • 左がホットクック、右がタクック。横から見ると高さの違いが分かります

電気無水調理鍋「ホットクック」の小容量サイズと、ごはんとおかずが同時に調理できる炊飯ジャーの「タクック」

使ったアイテムは、シャープの電気無水調理鍋「ホットクック」の小容量サイズと、タイガー魔法瓶の炊飯ジャー「タクック」。タクックは、ごはんとおかずを同時に調理できます。これらは少し小さな調理家電。ここ最近は、少人数の世帯に向いた小さめの調理家電が人気です。まずは、この2つのアイテムを簡単に紹介します。

  • 電気無水調理鍋「ホットクック」(KN-HW10E)。本体サイズは幅220mm×奥行305mm×高さ240mm

電気無水調理鍋「ホットクック」は、予約調理も可能な電気無水調理鍋。小容量サイズ(KN-HW10E)は容量が1.0Lで1人~2人向けです。

「まぜ技ユニット」という鍋の中身をかき混ぜるパーツを備え、火の通り具合を検知しながら自動で混ぜるため、味がしっかりと全体に行き渡り、焦げ付きも抑えてくれます。食材に含まれる水分を使って調理する無水調理もでき、野菜などの味がぎゅっと凝縮されておいしく仕上がるのも魅力です。

ホットクックは2.4Lモデルと1.6Lモデルで構成されていましたが、2019年11月に小容量モデルのKN-HW10Eがラインナップに加わりました。

  • 2.4LモデルKN-HW24E(左)と比較すると、KN-HW10E(右)コンパクトさがよく分かります

KN-HW10Eは、ボディもコンパクト。小容量の炊飯器みたいなフォルムなので、スペースが限られているキッチンにも置きやすいんです。

ほかのホットクック(2.4Lモデルと1.6Lモデル)との違いは内鍋。KN-HW10Eの内鍋はフッ素コーティングされていて、ごはんも炊けちゃいます。さらに、付属の「蒸しトレイ」を使うと、下段でごはんを炊いて上段でおかずを作るといった、2段調理も可能です。

  • フッ素コーティングを施した内鍋。ごはんを炊くときに便利な水位線も! ごはんは最大3合まで炊けますが、2段調理のときは1合まで。製品には蒸しトレイが付属します

  • 文字が見やすいフルドット液晶。ホットクックの独自機能である音声機能も搭載です。「おいしくできますように」「加熱していますよ~」など、調理の途中で声でお知らせしてくれます

  • 「まぜ技ユニット」は上ぶたに取り付けて使います。本体サイズにあわせてコンパクトです

「タクック」は、おかずとごはんを同時に仕上げる進化形炊飯器

タイガー魔法瓶の炊飯器「<炊きたて>tacook(タクック)JAJ-G550」は、炊飯器として使うのはもちろん、付属の「クッキングプレート」に食材と調味料をのせてセットしてごはんを炊けば、炊飯中の蒸気で食材を蒸し上げて調理。ごはんとおかずを同時に作れるので便利です。容量は3合炊き、本体サイズは幅219mm×奥行273mm×高さ191mmです。

  • 2019年12月に発売されたタクック(JAJ-G550)。キューブ型のデザインがかわいらしいです

  • しゃもじと計量カップが付属します

  • 「クッキングプレート」は、プレートという名前がついていますが、深さがあるので煮物などの調理も可能

  • コース選択などの細かい設定はパネルカバー内のボタンで。メニューは、エコ炊飯、白米、早炊き、冷凍ごはん、リゾット、煮込み、ケーキです。冷凍ごはんメニューは、じっくり給水させて冷凍したごはんのパサつきを抑えます

ホットクックとタクック、それぞれの魅力

ホットクックとタクック、今回それぞれの付属レシピに従って、調理してみました。使った印象を簡単にまとめると次の通りです。

■ホットクック
・野菜料理は甘みがあっておいしい。スープ作りがはかどる
・「煮詰め」機能が秀逸
・冷凍ごはんの温め+どんぶりのおかずで、お手軽どんぶりが簡単
・予約調理できるメニューなら、帰宅時間にできあがりを合わせる使い方が可能

■タクック
・ごはん+おかずのレシピが豊富
・コンビニの材料を使ったレシピなどが紹介されており、料理のハードルが低い
・炊飯器なので、ごはんがおいしい
・冷凍ごはんに適したモードがうれしい
・クッキングプレートをそのまま器としても使えるので洗い物が少ない

  • 左がホットクックの内釜、右がタクックの内釜です

  • 左がホットクックの蒸しトレイ、右がタクックのクッキングプレート

ホットクックでよく作ったのはスープ類。たとえばポトフなら、野菜を適当な大きさに切って、ウィンナー、スープの素、水を入れてスタートさせれば、あとはホットクックが仕上げます。加熱時間はおよそ60分、もちろん保温もできます。

メニューによっては、できあがり時間を指定する「予約調理」が可能(ホットクック本体やスマホの専用アプリから操作)。筆者の場合、朝食を準備するついでにホットクックに材料を入れて、お昼ごろにできあがるよう予約調理をしていました。

  • キャベツやタマネギなどの野菜と、ウィンナーを煮込んで仕上げるポトフ

野菜をたっぷり使ったスープは、ほっとするだけでなく栄養面のバランスも取れています。ガスコンロやIHヒーターで調理するのと違って、ホットクックは火加減を気にしなくていいのが本当に楽。ホットクックで作ったポトフは、野菜の甘みが引き出されてとてもおいしく、子どもたちもよく食べます。

自宅で仕事をしながらの料理なので、調理時間は取れないけれどおいしくて栄養あるものを食べたい!というときにぴったりです。ランチだけでなく、朝食にちょっとスープをプラスしたいという場合も、1.0Lサイズのホットクックなら食べ切る分だけ作れて、予約調理のメニューも便利です。

ホットクック:「煮詰め」機能

筆者は個人的にもホットクックの2.4Lサイズ(KN-HW24C)を所有していますが、今回試した1.0Lサイズのほうが便利だと思った機能が「煮詰め」です。

  • 煮詰め機能を選択すると、フタを開けた状態で加熱できます

煮詰め機能は、フタを開けたまま加熱できる機能。煮物などを作るとき、仕上げの段階で汁気を煮て飛ばせたりします。フタを開けるため、自分で時々かき混ぜる必要がありますが、照りや汁気などを自分好みに仕上げられ、普通の鍋のような感覚で使えます。もちろん、煮詰め機能を使わなくても煮物は作れるので、仕上がりの好みと時間の余裕によって使い分けました。

ひじきの煮物のような副菜は、作り置きしておくとおかずのバリエーションが豊かになります。ガス調理だと火加減が気になり、何度も鍋の様子を見に行ってしまいますが、ホットクックなら火加減はお任せ。仕事が中断せず、とても助かります。

  • 汁気を飛ばして「ひじきの煮物」を仕上げました

ホットクック:冷凍ごはんの温めとおかずの加熱を同時にできて、丼ものが簡単

KN-HW10Eは、蒸しトレイを使うと2品を同時に作れます。ランチにピッタリだったのが、内鍋でどんぶりのおかずを作りながら冷凍ごはんを温めるという使い方。

  • 牛丼の具の材料を入れます

  • 蒸しトレイに冷凍ごはんをのせてセット後、メニューを選択します

これは、おかずを作るときの蒸気と熱を使って、冷凍ごはんを温めるというもの。調理時間は20分。このメニューにはコツがあって、説明書には「2cmの厚さで平らにした冷凍ごはん」と書いてあります。試しにちょっとこんもりした状態の冷凍ごはんを使ってみたところ、中心部がきちんと温まりませんでした。この使い方をするときは、平らにした冷凍ごはんがオススメです。

  • 温めたごはんにできあがったおかずをのせて、牛丼の完成

ホットクック:カボチャの煮物はホクホクの仕上がり

このほか蒸しトレイを使ったレシピでは、上段でカボチャの煮物、下段で炊飯(1合)という2段調理もやってみました。蒸しトレイには穴が開いているため、アルミホイルで器を作って、カボチャなどの材料を入れます。調理時間は30分です。

  • 蒸しトレイを使ってカボチャの煮物。穴から調味料がこぼれないよう、あらかじめアルミホイルで器を作ります

カボチャの煮物は調味料とカボチャだけ。味が濃く、ホクホクとした仕上がりで絶品でした。できあがり直後は料理酒の香りが少しキツく感じましたが、食卓の用意をしている間に気にならなくなりました。

ごはんは全体的にちょっと硬めの炊き上がり。ホットクックは野菜を使った料理がとてもおいしいので、その満足度と比べると、炊飯機能は割り切りが必要という印象です。

  • カボチャの煮物ができました。しっかり味が染みています

  • ごはんは硬めの炊き上がり

タクックは、基本的に炊飯器

ホットクックが「電気無水調理鍋」というのに対し、タクックはあくまで炊飯器。ふっくらとおいしいごはんが炊き上がります。高級炊飯器のような凝ったおいしさには届きませんが、充分おいしいと思えました。

  • タクックの内部は、内釜とクッキングプレートの二段構え

さて、ランチのおかずに作ってとても満足度が高かったのがキャベツ焼売です。クッキングプレートにひき肉と調味料を入れ、市販のカット野菜をのせたあと、米と水を入れた本体にセット。調理時間目安は45分です。

  • クッキングプレート、肉と調味料を混ぜたあと、敷き詰めます

  • レシピに従い、カット野菜を利用しました。シュウマイ皮の代わりにキャベツを使います

  • 炊き上がったものを見ると、キャベツがしんなりしていますね

  • 柔らかい口当たりでおいしい! 満足感があり、これ1品で野菜とお肉をバランスよく食べられます

  • ごはんはもちもちではありませんが、ふっくらした炊き上がり。うっすらおこげがついていました

できあがったキャベツ焼売は、硬くならずにふわりとした食感。肉汁たっぷりでジューシーでした。タクックのクッキングプレートはブラウンの落ち着いた色合いなので、そのまま食卓に出しても違和感がありません。下ごしらえもクッキングプレートの中ですませてしまえば、洗い物を格段に減らせるのもうれしいポイントです。

タクック:スープ+おかずが手軽に

タクックには、2種類のおかずを同時に調理するレシピも紹介されていました。たとえば、クッキングプレートで「バジルチーズチキン」、内鍋で「レンズ豆のミネストローネ」を作るとい具合です。手間なく2品のおかずを作れて大満足です。

  • メインの肉料理と野菜たっぷりのミネストローネが簡単にできちゃいます

  • 卵・鶏肉・タマネギ・調味料をクッキングプレートに入れてごはんを炊けば、親子丼も簡単

一人暮らしの自炊ならタクック、ちょっと料理に慣れたらホットクック

炊飯器としての基本機能+おかずが作れる「タクック」は、キッチンスペースに制約があり、いろいろな調理家電を置けない一人暮らしなどにオススメ。タクックのレシピは、調味料と食材を入れて炊飯ボタンを押せばいいため、料理初心者や調理を簡単にすませたい人にぴったり。また、ごはんをよく食べるという人にも、タクックのほうが満足度は高いと思います。

一方のホットクックは、無水調理、発酵、低温調理なども可能です。専用アプリを使えば、あとから調理メニューを増やすこともできますし、煮詰め機能も備えています。調理の幅が広がるので、料理に慣れた人や、いろいろと料理にこだわりたい人にオススメ。

ホットクックはとにかく野菜をおいしく調理できて、個人的にホットクックで作ったスープ、ミートソースは絶品です。パスタやパンなど、ごはん以外の主食もよく食べる人にも向いています。

ホットクックもタクックも、手軽におかずが作れるという点で魅力なアイテム。手間なく充実した自炊には頼もしい味方です。リモートワークで自炊が増える方、一人暮らしの方、料理の手間を少なくしたい方などなど、ぜひチェックしてみてください。