アドビ システムズは4月13日、新型コロナウイルスの影響により初めてテレワークに取り組んだビジネスパーソンに対してテレワークのスキルについて聞いた調査結果を発表した。

これによると、回答者の76.1%がビデオ会議などITツールを駆使するための「ITスキル」を保有していると回答しており、また生産性が上がる理想のテレワーク頻度は週3~4回だという。

同調査は同社が3月19日から24日にかけて、都内に勤務し過去1カ月以内に初めてテレワーク勤務を経験した20から69歳までのビジネスパーソン男女計800人を対象にインターネットで実施したもの。世代構成は、20代、30代、40代、50代から60代がそれぞれ200人。

テレワークのためのスキルを身に付けていると感じるかを尋ねると、ビデオ会議やファイル共有などの各種ツールを駆使するためのITスキルでは回答者の76.1%が身に付けていると回答。

また、71.0%の回答者が会社以外の場所で集中力などを維持するための自己管理スキルを、80.3%がオンライン上で同僚などとやりとりするためのコミュニケーションスキルを身に付けていると、それぞれ回答している。

  • 身に付けていると感じるテレワークのためのスキル

ITツールを積極的に使ったと回答した人と生産性向上を実感した人の関係を調べるため、テレワークを導入して自分自身の生産性が上がったと感じるかを聞いたところ、電子契約サービスや電子署名、ペーパーレス化のためのスキャンツールなどを積極的に利用している人の方が生産性の向上を実感している。

ビデオ会議などのコミュニケーションツールに加えて、稟議や決済など対面での処理を減らすためのITツールも利用することが、生産性の高いテレワークの鍵であると同社は考えている。

  • テレワーク導入で自身の生産性が上がったと感じるか

テレワーク時にITツールなどの使い方で困った時に気軽に相談できる人が社内にいるかどうかを聞くと、21%の回答者がいないと回答しており、テレワークを導入する際の1つの課題になっているという。

  • テレワーク時に気軽に相談できる人が社内にいるか否か

年代別傾向では、年代が上がるにつれて相談する人がいないという回答者が増え、40代以降では約4人に1人(40代で25%、50代で25.5%)が相談できる人がいないと回答している。

ビデオ会議の使い方などのITスキルを世代を超えて補完し合うことが、チーム全体の生産性向上の鍵になると同社は見ている。

テレワークで生産性が上がったと回答した352人に生産性が最も上がると思うテレワークの頻度を聞いたところ、最も多かったのが週3~4回(42.9%)であり、以下週2回(29.8%)、週5~6回(勤務日は毎日)(20.2%)という結果だった。

  • 生産性が最も上がると思うテレワーク頻度