ベンチマークでスペックをチェック

続いてベンチマークを。まずは「CINEBENCH R20」のCPU性能で、CPU総合が1479pts、コア単体が372ptsと出ました。CINEBENCH R20内のランキングで見ると、Intel Core i7-4850HQやCore i7-6700HQといった、数年前のノートPC用Core i7と肩を並べています。数年前のハイエンドノートPCと同等といったところでしょうか。

低消費電力とスペックのバランスを取ると、このくらいになるのでしょう。とはいえ、実際に使ってみると下記のストレージ性能もあってか、WebブラウズやOfficeアプリケーション、ちょっとした画像編集くらいは軽快に動きます。

  • 13.3型モバイルノートPC「dynabook G8」

    CINEBENCH R20の結果

「CrystalDiskMark 6.0.2」にてストレージの速度を計測すると、さすがはPCIe対応SSDといった数値。PCの起動やファイル操作において、まったくストレスを感じませんでした。公式スペックには「PCIe」としか書かれていませんが、スコアを見ると「PCIe NVMe」のSSDでしょう。

  • 13.3型モバイルノートPC「dynabook G8」

    CrystalDiskMark 6.0.2の結果

次にゲーム系のベンチマークで、グラフィックス性能を見てみましょう。「外出先でもゲームをしたいがどれくらい動くのか」という話です。

まずは「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」を使用。設定は、グラフィック設定が「最高品質」、解像度が「1920×1080」、表示方法は「フルスクリーン」。結果は、評価が「普通」でスコアは「3785」でした。グラフィック設定を「標準品質」にすると、評価が「快適」でスコアは「5194」になります。外出先でもこのレベルで遊べれば十分です。

  • 13.3型モバイルノートPC「dynabook G8」

    「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」の結果。少し設定を下げたほうが、キャラクターが集まっているような状況でも快適でしょう

もう少し重いベンチとして、「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」も動かしてみます。こちらの設定は解像度が「1280×720」、画質が「標準品質(ノートPC)」、表示は「フルスクリーンモード」にします。評価は「快適」でスコアは「3736」でした。外出先や旅行先で少し、または一晩プレイするくらいなら問題ないでしょう。

  • 13.3型モバイルノートPC「dynabook G8」

    「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」も、さすがに最高設定は厳しいので、設定を調節したほうが安心

最後に、モバイルマシンで一番気になる(と筆者は思う)バッテリー駆動時間です。カタログ値では約18.5時間ですが、ここは少し無茶をしてみましょう。

フルHDのAmazonプライムビデオを延々再生です。洋ドラ好きな自分がベンチにかこつけて楽しめるからという理由では決してなく、純粋にここまで無理をしてもどれくらい動いてくれるのかという興味からです。画面の輝度は100%、電源モードはバランスのいい「より良いバッテリー」で、残量が5%になったら自動的にスリープする設定で行いました。

  • 13.3型モバイルノートPC「dynabook G8」

    この状態からバッテリーチェックをスタート

結果は、6時間27分。

スパイ物のドラマ「コバート・アフェア」を久しぶりに見ましたが、9話途中までぶっ続けで再生してくれました。シーズン5で打ち切りになってしまったのが惜しいです。あ、違いますね。11話からなる1シーズン弱をバッテリーだけで見られる駆動時間でした。

Officeアプリ、Webブラウズ、ちょっとした動画再生くらいなら、丸一日使えそうです。先のとおりUSB PD対応の大容量モバイルバッテリーを携帯すれば、ドラマや映画を延々と楽しんだり、仕事に集中できるでしょう。

もしバッテリーがカラになっても、dynabook G8はバッテリー駆動時間の約40%までを30分で充電できる「お急ぎ30分チャージ」に対応しているので、コンセントが確保できる場所に行けば短時間で復活できるのもうれしいところです。ACアダプターを持っている必要はありますが。

ボディとレスポンスのどっちも軽くて、ロングバッテリー

  • 13.3型モバイルノートPC「dynabook G8」

    メインマシンとしても十分に使えるdynabook G8

実際に筆者がモバイルしてみたところ、重さが約859gでフラットなボディなため、いつものカバンに違和感なくすっと収まります。起動やスリープ復帰も速いので、どこにいてもすぐ作業を始められました。

キーボードのタイプ音が静かなのも、かなり好印象です。クリック感はしっかりあるのに音がそれほどしないので、たとえば図書館のような場所でも悪目立ちすることはないでしょう。筆者はよく図書館に行くので、大変ありがたく感じました。

バッテリーは本当に減りません。カタログスペック約18.5時間は伊達じゃない。喫茶店でこの原稿を書いていましたが、1時間を過ぎても90%を切ってくれないので、Amazonプライムビデオでドラマを2話近く観たほどです。それでやっと85%になりました。

dynabook G8は、ビジネス用途に十分以上のスペックを持っています。バッテリー駆動時間もただでさえ長く、USB PD対応のモバイルバッテリーを併用すれば、充電切れにはそうそう陥らないでしょう。持ち歩くことへの安心度は非常に高い印象でした。エンタメマシンとしても活躍する能力があるため、仕事から息抜きまでこれ1台で済むはず。メモリが8GB固定なのは残念ですが、ストレージ容量はクラウドや外付けストレージでやりくりできます。ユーザーのスタイルによっては、メインマシンとして買うのもアリでしょう。