増税・軽減税率対応にAirレジ選択、キャッシュレス比率は1.6倍増に
消費税増税と軽減税率へ対応するには、レジシステムの刷新が必要だ。買い換えを検討する中、連携サービスが多くコストがかからないAirレジは魅力的だったという。そうした判断の結果、ご縁横丁の11店舗中、9店舗がAirレジを導入した。また、全店舗でAirペイによるキャッシュレス決済も導入されている。
「私自身、過去に飲食店でアルバイトをしていた時にキャッシュレス決済を利用していましたし、メリットも感じていました。AirレジはiPadの大画面が見やすいですし、タッチパネル式のインタフェースは年配者でもわかりやすいのがいいですね。類似製品と比較しても、圧倒的にわかりやすいと感じました。またクラウドサービスであること、レジとして見た目が格好いいことも魅力でした」と三木氏は語る。
2019年7月にAirレジ導入を決定し、実際に導入したのは9月中旬だった。増税前の駆け込み導入だったが、十分なサポートもありスムーズな導入ができたという。
「店としては現金がわかりやすく、10%という税率はキリもよく以前より扱いやすいくらいです。それでも十円玉は使うことになりますし、小銭を用意するために両替手数料がかかりますから、できるだけコインは使いたくないもの。70代のスタッフも最初は嫌がっていましたが、使い始めればすぐに慣れてスムーズになりました」と三木氏。
利用客側からもキャッシュレス決済対応のPOPが表示されていることでわかりやすいからか、はじめから財布を取り出さずスマートフォンを構える姿がよく見られるという。以前からクレジットカード決済に対応する店舗はあったが、Airペイで対応ブランドが増えたこと、スマートフォン決済に対応できたことで、決済速度が向上したことなどから利用率は増加。導入後2ヶ月で、ご縁横丁全体で見たキャッシュレス決済比率は1.6倍に増え、今後もさらに増加が見込めそうな状況だ。
業務効率化で生み出した時間を使って新たな企画を立案
もう1つ、Airレジ導入で効果が出ている部分がある。それは、業務効率化だ。以前から2カ月に1度、ご縁横丁に出店する店長が集まる会議を行っていたが、そこでAirレジの売上データを活用するようになった。数字に基づいた議論が行いやすくなったことで、三木氏のマネジメント業務負荷が減り、新たな企画をたてるなどクリエイティブな活動がしやすくなった。
「今後はAirレジと会計ソフトを連動させた業務効率化にも取り組みたいですね」と三木氏は、さらなるデータ活用に意欲を見せている。
地元の盛り上げにつなげる企画として、宿泊施設や店舗の開業といった計画があるほか、深夜営業に関する検証なども計画している。スムーズな決済処理や効果測定に利用するデータの取得などにより、AirレジとAirペイはさらに活用されるだろう。それらの取り組みにおいて、三木氏は出雲大社を核として出雲市の観光需要をさらに高め、インバウンドの取り込みを成功させることを目指している。
「実のところ、出雲市はインバウンド需要がまだ低く、現在は国内需要が中心です。日本人のルーツというイメージもあり、国内からの注目は高いのですが、これからはインバウンドも取り込みたいですね。データをうまく使って、横丁全体で盛り上げて行きたいです」と三木氏。
出雲大社前で地元商店街を含めた観光客回遊を促す入り口となっているご縁横丁では、単純な決済環境の提供だけでなく、複数店舗をまとめてのデータ集計や、マーケティングに活用できるデータ提供といった側面でもAirレジが活用されている。