NVMe接続SSDを搭載しているだけに総合ベンチのスコアは高め

最後にベンチマークスコアをチェックしてみましょう。今回は総合ベンチマーク「PCMark 8 v2.10.901」、3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark v2.11.6866」、CPU/OpenGLベンチマーク「CINEBENCH R15.0」、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 7.0.0」、バッテリーベンチマーク「BBench」に加え、ディスプレイの色域を計測するためにカラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」を使用しました。

CPUの性能自体は、CINEBENCH R15のCPUスコアで「584 cb」と決して高いとは言えません。Core i7-8565Uを搭載するノートPCのなかには700 cbを超えるマシンも存在します。また、外部グラフィックスを搭載していないので、3Dグラフィックス性能もそこそこです。

しかし総合的には、ストレージの高性能が効いています。シーケンシャルリードで「1412.697 MB/s」、シーケンシャルライトで「747.170 MB/s」を記録するNVMe SSDを搭載しているだけに、PCMark8のHome Accelerated 3.0は「4165」、Creative Accelerated 3.0は「5129」、Work Accelerated 2.0は「5069」と高めのスコアを記録しました。

■PCMark 8 v2.10.901
Home Accelerated 3.0 : 4165
Creative Accelerated 3.0 : 5129
Work Accelerated 2.0 : 5069

■3DMark 8 v2.11.6866
Time Spy : 484
Fire Strike : 1239

■CINEBENCH R15.0
OepnGL : 54.72 fps
CPU : 584 cb
CPU(Single Core) : 179 cb

  • dynabook T9

    CrystalDiskMark 7.0.0(SSD)

  • dynabook T9

    CrystalDiskMark 7.0.0(HDD)

バッテリー駆動時間は、ディスプレイ輝度40%、バッテリー残量2%までという条件で、8時間52分42秒の動作。光学ドライブを搭載しているぶんやや重めのdynabook T9ですが、重量級モバイルとしても使えるバッテリー駆動時間を備えています。

  • dynabook T9

    バッテリー容量をチェックする「powercfg /batteryreport」コマンドを実行したところ、設計容量は44,004mWh、フル充電容量は45,417mWhと表示されました

いい意味で予想を裏切ったのがディスプレイの色域。スペック表に記載はありませんが、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で計測したところ、sRGBカバー率99.6%、sRGB比102.6%という広い色域を確認しました。

  • dynabook T9

    カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で、sRGBカバー率99.6%、sRGB比102.6%という広い色域を確認しました

また、サーモグラフィーカメラで本体の発熱を計測したところ、キーボード面で最大45.9℃、底面で41.9℃を記録しましたが、いずれも放熱口が設けられているヒンジ部分なので、普通に使っていて手で触れる場所ではありません。膝上で使っていても大丈夫でしょう。

  • dynabook T9

    キーボード面の最大温度は45.6℃

  • dynabook T9

    底面の最大温度は41.9℃

多彩に活躍してくれる魅力的なスタンダードノートPC

スマートフォンやタブレットが高機能化している現在、ノートPCを毎日持ち歩く必要がないという人は多いでしょう。おもに自宅やオフィスで利用するノートPCを求めている人にとって、大画面と光学ドライブを備え、CPU、メモリ、ストレージなどの基本スペックが充実したdynabook T9は、多彩な用途に活躍してくれるスタンダードノートPCとして魅力的な存在です。

  • dynabook T9

    dynabook T9