ポイントの奪い合いに?

かねてからau WALLETポイントとPontaポイントの連携を進めていたKDDIですが、NTTドコモでも昨日、リクルートと協業してdポイントとPontaポイントを連携していくと発表しました。これに伴い、ポイントの奪い合いになるのではないか、と聞かれると「我々も何となく理解はしていたので、発表に際して驚きはありませんでした。我々としては、ローソンさんと提携したことにより、アプリでも連携してビッグデータをやり取りしたり、新たな顧客体験価値を創造していく、といった深い話までいっている。この環境下で、いかにPontaを良くしていくかに主眼を置いています。リクルートさんとも、その中でしっかり連携していきます」としました。

キャッシュレス市場の動向について

キャッシュレス市場をどう見ているか、については「なんとかPayが乱立していましたが、合従連衡が進んでいくのは間違いありません。というのも、単独では加盟店の開拓にコストがかかりすぎる。Origamiさんも、内実は知りませんが、手数料収入よりも開拓にかけるコストの方が大きく、採算があまりよろしくなかったんだろうと思います。LINEさんも同様。PayPayさんにしても、ペイメントの採算だけ見るとよろしくないのではないか。協調して加盟店を開拓したほうが良い。我々も、できるだけいろんな方と一緒にやりたい。そういう観点では、ご一緒できるところはご一緒に。でも、メルカリさんとOrigamiさんが一緒になるとは思いませんでした。お互いにコストがかかっていた部分が、これで改善されるのかなと思います」。

そして「なんとかPayについては、お客さんのモバイルの口座にポイントをいかに入れていくか。ポイントとコマースが連携しているサービスが強く、これが連携していないと生き残れません。何かを買い、その何十%が還元されて、また買い物にポイントを使う。この循環を作らないといけない。通信会社には従来のポイントの仕組みがあるので、それが強みになります。ドコモさんのdポイント、ソフトバンクさんのPayPay、ここに楽天さんも入ってきますし、中核になる。負けないように、強みを活かして戦っていきたい」と解説しました。

  • au PAYの取り組みについて

コロナウイルスの影響は?

世間を騒がせているコロナウイルスが事業に及ぼす影響について聞かれると、「日に日に状況が変わっていくので心配しています。社内では1月27日に、私を本部長にした対策本部を立ち上げました。auショップ、直営店ではマスクの着用を推奨しており、社内でもパンデミックのマニュアルを持ち合わせて対応します。オリンピックを見据えたテレワークの活用にも慣れていますので、随時対応していきます。武漢にも事務所がありますが、現地社員は自宅待機させています。日本人の駐在員はいません。1月24日に武漢市を含む湖北省への出張を禁止し、28日には中国全土への出張を禁止しました。毎日、状況を見ながら的確に対応していきます」と話していました。