米Microsoftは1月15日 (現地時間)、Chromiumを採用した新しい「Microsoft Edge」ブラウザの正式版の提供を開始した。バージョン番号はEdge 79。日本語を含む90言語以上をサポートする。EdgeのサイトでWindows用 (10/8.1/8/7)とmacOS用のインストーラを配布している。
Windows PCでインストーラを実行すると最新版のダウンロードが始まり、新規ウィンドウの表示や同期を設定して移行完了だ。タスクバーなどのEdgeのアイコンが立体的で「波」を思わせる新Edgeのロゴに変わる。お気に入りや保存したパスワード、履歴なども新Edgeにインポートされるが、移行はEdgeの完全な置き換えではない。新Edgeをアンインストールすると従来のEdgeに戻る。
Windows Updateを通じた新Edgeの自動配布も数週間中に開始するが、Windows UpdateはWindows Insidersのプレビュー・リングから順次拡大していく。時間をかけたロールアウトになるため、すぐに新Edgeを使いたい場合は現時点ではインストーラのダウンロード入手が唯一の方法になる。また、システム管理者のいない中小企業など自動更新による移行をしばらく避けたい顧客向けには、新Edgeの自動配布/イントールを無効にするBlocker Toolkitを用意している。
新Edgeは、クラウドを通じてWindows版、macOS版、モバイルアプリとの間で履歴やお気に入り、設定、パスワードなどの同期が可能。デスクトップ版の新Edgeの提供開始に合わせて、モバイル版 (Android、iOS)もアップデートされた。他にも、トラッキング防止機能、InPrivateモード、Internet Exoplorerを必要とするコンテンツをサポートするIEモードなどを備える。MicrosoftがChromium採用に踏み切った理由の1つが「互換性の向上」であり、新EdgeではChromeと同じ豊富な拡張機能を利用可能。拡張機能を検索・インストールできるポータルサイトが用意されている。
もう1つの理由は「Web開発者の負担軽減」だ。新Edgeは「Canary (初期開発版)」「Developer」「Beta (正式版のプレビュー)」の3つのチャンネルで開発されており、今後のリリース、導入される技術や機能を見通しやすい。次期版 (Edge 80)の安定版は2月前半に登場する予定だ。