全体に色鮮やかに、写真は精細にプリントできる
では、実際に製本したものを見てみましょう。紙は、表紙用には「キヤノン写真用紙・微粒面光沢 ラスター」を、本文用には「キヤノン普通紙・ホワイト 両面厚口」を使用しました。
左が家庭用インクジェットプリンターで印刷した同人誌、右が印刷所に発注したオフセット印刷の同人誌です。好みは分かれると思いますが、自宅のプリンターで印刷したほうが色が鮮やかに出ていることが分かります。
同人誌印刷の場合、表紙の色校正で印刷所とやり取りする機会が少なく、思ったようなような仕上がりにならないこともあります。自宅のプリンターで印刷する場合は、好みの色合いになるまで何度もやり直しができる点が魅力です。
和紙やトレペなど味のある紙も使える
印刷所では扱っていないような紙を使うなど、好みの装丁にできるのも、おうちで作る同人誌の魅力です。今回は、透かし模様の入った和紙を“遊び紙”として表紙と中表紙の間に挟んでみました。和紙以外にも、トレーシングペーパーを入れたり、長めの紙を折り込んでピンナップにするなど、個性を出した装丁が楽しめます。
写真中心の本だけでなく、文章主体の本も作ってみました。文章主体の本は見た目が地味になりがちなので、本文用にクラフト用紙を使い、ハンドメイド感を出してみました。クラフト用紙でも色が薄めのものを選んだので、文字の可読性も悪くありません。
おうち同人誌づくりの際に注意したいのが、インクヘッドの調整やクリーニング。これらを済ませておかないと、インクジェットプリンター特有の筋が入ってしまうことがあります。本番の印刷の前に試し刷りをしてしっかり確認しておきましょう。