UCCの人気コーヒーメーカー「ドリップポッド」シリーズに、新モデルの「ドリップポッド DP3」(以下、DP3)が加わります。発売は2020年1月24日で価格はオープン、推定市場価格は12,000円前後です。
ドリップポッドシリーズは専用ポッドのほか、粉コーヒーでのドリップも可能なUCCの人気コーヒーメーカー。新モデルでは、待望のアイスコーヒーモードとストロングモードを搭載。メディア向けの試飲体験会からレポートします。
コーヒーのスペシャリストであるUCCが、「プロのハンドドリップ」を目指して開発したのがドリップポッドシリーズ。一杯ずつ直接カップやボトルにドリップするのが特徴で、UCCのドリップポッド専用のカプセルを使ったドリップに加えて、付属のメッシュフィルターを使って市販の粉コーヒーでもドリップできます。
使い方用はとっても簡単。本体背面の水タンクに水を補給し、カプセルを入れたら、あとは電源ボタンとドリップモード、湯量を選択するだけ。ヒーターの余熱がいらないインスタントヒーターを採用しているので、電源を入れてから30秒以内にドリップが始まり、連続で複数杯のドリップにも対応しています。
DP3の特徴は、従来モデルにはなかった「Iced」(アイスコーヒー)モードと「Strong」(ストロング)モード。Icedモードは名前の通りアイスコーヒーに最適なモードで、設定が自動的に「ドリップ方法はStandard(標準)モード、湯量が最小(約70ml)」に切り替わります。最小限の湯量でドリップした濃~いコーヒーを、氷を入れたカップにドリップすることで氷が溶けても薄くないアイスコーヒーができあがります。
一方、ストロングモードは蒸らし時間を標準モードの2倍とたっぷりとり、お湯の供給スピードを遅くすることで、同じ湯量でも標準モードよりパンチのあるコーヒーをドリップします。会場では「リッチブレンド」のカプセルを使い、標準モードとストロングモードのコーヒーを試飲しました。標準モードは苦みとコク、酸味のバランスがとてもよく、ストレートで最後まで美味しいと感じる味。
ストロングモードは苦みと豆の風味、酸味がそれぞれ突出している印象です。ストレートで飲むと少々クセの強い味ですが、ストロングモードが真価を発揮するのは、なんといってもミルクを入れたカフェメニュー。標準モードのコーヒーにミルクを入れると、ミルクのまろやかさや香りによってコーヒーの特徴がぼやける印象でしたが、ストロングモードのコーヒーはミルクを入れてもコーヒーの個性がしっかり感じられ、コクのある味を楽しめました。
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写真左が標準モード、右がストロングモードで抽出したコーヒー。カプセルは「リッチブレンド」を使用。ミルクを入れる前のコーヒーは、表面にしっかりオイルが浮いており、香りも挽き立てのように華やか。ミルクを入れたコーヒーは、両方とも同じ湯量で抽出しているのに、ストロングのほうが濃い色なのがわかります
ドリップポッド用カプセルはUCCのこだわりがギッシリ
今回のプレス向け試飲会では、試飲の前に「ジャパンブリューワーズカップ 2015」で準優勝したドリップコーヒーのスペシャリスト、村田果穂さんが登壇。美味しいコーヒーの淹れかたについて、デモンストレーションしてくれました。
村田氏によると、「美味しいドリップコーヒー」を淹れるポイントは3つ。(1)煎りたて・挽き立ての新鮮な状態の豆を使い、豆と水の量をスケーラーでしっかり計量すること。(2)コーヒーの粉がしっかりとふくらむように、抽出前にきちんと蒸らすこと。(3)お湯が落ちる角度を90度に保ちつつ、ゆっくり均一なスピードでコーヒーにお湯を注ぐこと。そして、DP3はこの「ドリップの基本」をしっかり抑えているそうです。
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カプセル式のコーヒーは一杯分が密閉されているので、抽出直前まで鮮度が落ちません。写真は会場に展示されていた専用カプセル。DP3ではコーヒー10種類だけではなく、紅茶2種、お茶2種という全14種類のカプセルが選べます。緑茶まで抽出できるのは、個人的にかなりうれしいポイント!
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専用カプセルは、お湯がコーヒー粉全体を通るような形状。使用前(写真右)と使用後(写真左)のカプセルを比べると、使用後のカプセルは全体がしっかりコーヒーで染まっています。これは、カプセル全体からコーヒーが均一に抽出されているからです
UCCは言わずと知れた日本最大手のコーヒーメーカー。コーヒー農園の生産支援などもしており、安定した品質と美味しさのコーヒー豆を提供しています。DP3は、そんなUCCが「自社のコーヒー豆で淹れるコーヒーを最高の状態で提供」するために開発したという製品。専用カプセルはオープン価格ですが、一般的な「リッチブレンド」は8個入りで約504円なので、一杯は約63円。コーヒー豆に最適なドリップで抽出されたコーヒーと考えると、なかなか魅力的なコストパフォーマンスではないでしょうか。