NEXCO東日本とNTTドコモは12月18日、東京湾アクアラインで実証実験中の「AI渋滞予知」(NTTグループのAI「corevo」を構成する技術)を2019年12月20日から関越自動車道に適用し、同日14時からNEXCO東日本のWebサイト「ドラぷら」で30分ごとの予測所要時間と予測交通需要を配信すると発表した。

関越道の「AI渋滞予知」では、上り線の沼田IC~練馬IC間で利用者が選択した始点と終点に応じた予測所要時間と予測交通需要を案内する。

  • 予測所要時間、予測交通需要の表示例

実験では、携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成されるモバイル空間統計のリアルタイム版(人口統計)とNEXCO東日本が保有する過去の交通量、渋滞、規制などの実績を基に、ドコモが開発した「AI渋滞予知」技術とNEXCO東日本が持つ車両の通過速度実績や交通工学的知見を掛け合わせることで、当日の人出から14時以降の所要時間や交通需要を予測する。

「AI渋滞予知」と従来の渋滞予報カレンダー(渋滞予測)の所要時間予測結果を比較したところ、1日の最大誤差が30分以上となる日が5分の1(11%→1.9%)になるなど、大幅な改善が確認できたという。

  • 「AII渋滞予知」と従来の渋滞予報カレンダー(渋滞予測)の所要時間予測結果

アクアラインにおける「AI渋滞予知」実証実験のアンケート結果では、90%以上の継続利用の意向と高い満足度を確認したという。また、今後の「AI渋滞予知」の展開先の希望として、関越道が最も多く選ばれたという。

関越道での実証実験は2020年3月末まで実施し、効果検証などを踏まえ、他路線への展開を含めた2020年度の本格導入に向けた検討を進めていく予定。