NTTコミュニケーションズとNTTレゾナントは11月20日、格安SIMサービス「OCN モバイル ONE」に新たな料金プランを追加しました。データ通信容量が1GBで音声対応のSIMが1,180円からと(以下すべて税別、OCN光モバイル割の適用時は980円から)、業界最安値水準をうたっています。
新料金プランの概要
2013年に格安SIM事業をスタートさせ、市場をリードしてきたOCNモバイルONEですが、現在のシェアはワイモバイル、楽天モバイル、mineo、UQ mobileに次ぐあたり(MMD研究所調べ)。再び業界シェアNo.1を目指して、電気通信事業法の一部が改正されて間もないこのタイミングで新たな料金プランを追加します。
SIMは「音声対応SIM」「データ通信専用SIM」「データ通信専用SIM(SMS対応)」の3種類で、データ容量は1 / 3 / 6 / 10 / 20 / 30GBから選択可能。データ容量の追加は500円/1GB、最低利用期間なし、解約違約金なしという内容です。なお、現行の料金プランも引き続き提供していきます。
通信品質の改善に秘策あり
今回の料金プランでは、通信品質の改善に向けて珍しい取り組みを実施しています。テクニカルプロデューサーの藤原康行氏が詳細を説明しました。
ユーザーがMVNOに抱く不満点の第1位は「データ通信の速度が遅いこと」(総務省調べ)で、これには2つの原因があるそうです。それは「基地局にアクセスが集中すること」と「契約帯域の圧迫」。
前者は、大手キャリア(OCNモバイルONEであればNTTドコモ)からネットワークを借りているMVNO側では、改善のしようがありません。一方で、後者(契約帯域の圧迫)については「大手キャリアから帯域を購入してユーザーに提供しているMVNO個々の課題」であると藤原氏。そこで秘策を明かします。
そのカギは、「通信規制時における低速通信の速度」にありました。通常、契約している高速通信のデータ容量を使い切ったあと、つまり「ギガがなくなった」あとは、低速通信に移行します。通信が遅くなり、以降はずっと最大200kbpsでLINEやインターネットを使う状態になるわけですが、新料金プランでは、このときの通信速度をさらに規制する方向に見直しが図られました。
最大200kbpsで利用できるデータ容量は、契約プランの半分の容量まで。例えば3GBのプランであれば、3GBまでは高速通信、そこから4.5GBまでが最大200kbps通信です。4GBのプランなら4GBを超えてから6GBまでは最大200kbpsで通信できますが、6GBを超えると「さらに遅くなる」と藤原氏。そのときの具体的な通信速度は明かしませんでしたが、LINEくらいなら利用できるとのことです。
そもそもOCNモバイルONEでは「節約モード」を提供しています。ユーザーが自己判断で通信速度を規制することで、月のデータ容量を減らさない運用ができるわけです。この使い方が好評だったのでしょう、現在では契約者の1割くらいが低速通信のままパケットを利用し続けており、消費されるパケット総量の約半分まで利用が拡大しているんだとか。
新料金プランでも「節約モード」は利用可能ですが、そのときに最大200kbpsで利用できるデータ容量は、やはり契約プランの半分まで。それを使い切ると、さらなる通信規制がかけられる、との説明でした。
話題のスマホが1円に!?
このほかgoo Simsellerの取り組みとして「セール情報」「Q&Aコミュニティサイトの開設」などがアナウンスされました。注目したいのは、音声通話SIMとのセットで話題のスマホを格安で買えるお得なセール。11月20日から12月24日まで実施されます。