装備や価格に特徴アリ、個性派の高倍率ズーム5選

次に、現在入手できる高倍率ズームデジカメを6機種紹介します。価格は幅がありますが、特徴的な装備や機能をよく吟味して選ぶとよいでしょう。ここでは、画質に優れる1型センサー搭載モデルも取り上げます。

ソニー「Cyber-shot RX10IV」 α並みの速写性能

1型センサーを搭載する高倍率ズームデジカメのハイエンドモデル。レンズは24-600mm相当となっており、ズーム倍率を抑える代わりに大型センサーで画質向上を狙ったモデルといえます。

高倍率ズームデジカメでは少数派の像面位相差AFを搭載しています。同社のミラーレスカメラ「α」と同じ装備で、高速にピントを合わせられます。加えて、連写速度がAF追従で24コマ/秒と速いので、動く被写体に強いのが特徴です。

  • 1型センサーを搭載するソニーの「Cyber-shot RX10IV」。実売価格は税込み19万円前後

パナソニック「LUMIX FZ1000 II」 手ごろな価格の1型センサー機

こちらも、画質を重視した1型センサー搭載モデル。レンズは25-400mmの16倍ズームと控えめなスペックですが、そのぶん1型センサーモデルとしては比較的買いやすい価格となっています。画素数も2000万画素あり、不満はないでしょう。

AF方式は、同社のミラーレスカメラと同じ空間認識AFと呼ばれる方式を採用。一般的なコントラストAF方式に比べ、高速なピント合わせが可能です。また、2つのコマンドダイヤルによる操作が可能なため、マニュアル撮影をする際などには使いやすく感じるはずです。

  • 1型センサーを搭載するパナソニックの「LUMIX FZ1000 II」。実売価格は税込み10万円前後

パナソニック「LUMIX FZ85」 20mmの超広角でも低価格

3万円台前半で買えるお値打ちモデル。安価とはいえ、レンズは20-1200mm相当の60倍ズーム。イメージセンサーは小型の1/2.3型ですが、画素数は約1800万あり十分です。

広角端が20mm相当と超広角なのもポイント。旅行などで超広角撮影を楽しみたい場合に検討してみるとよいでしょう。AFは、上位モデルと同じ空間認識AFを採用。30コマ/秒で連写できる4Kフォト機能も搭載しています。

  • 広角端が20mm相当と超広角なのが特徴のパナソニック「LUMIX FZ85」。実売価格は税込み3万3000円前後

ニコン「COOLPIX P900」 2000mmの超望遠が5万円で!

高倍率ズームデジカメの中でも珍しい2000mmオーバーのレンズを搭載した望遠性能重視モデル。レンズは24-2000mm相当の83倍ズーム、イメージセンサーは1/2.3型の約1600万画素となっています。

先に紹介した最上位モデル「COOLPIX P1000」には及びませんが、それに迫るスペックをを半分以下の価格で手に入れられます。COOLPIX P1000と同様に月モードと鳥モードを搭載しているので、気軽に天体撮影や野鳥撮影にチャレンジできます。

  • 2000mmまでカバーする光学83倍ズームレンズを搭載するニコンの「COOLPIX P900」。実売価格は税込み5万円前後

ニコン「COOLPIX B600」 低価格&軽量モデル

こちらはニコンのお値打ちモデルで、4万円台前半と買いやすい価格になっています。しかし、レンズは24-1440mm相当の60倍ズームと本格派。イメージセンサーは1/2.3型の約1600万画素です。

ほかの機種と違って、このモデルはファインダー(EVF)を搭載していません。ファインダーをのぞいて撮りたい人には向きませんが、ファインダーをのぞくのは苦手…という人であれば選択肢に入るでしょう。ファインダーがない分、本体は500gと軽量なのがうれしいところ。こちらも上位機種と同様に、月モードと鳥モードを搭載しています。

  • 光学60倍ズームレンズを搭載しながら軽量に仕上げたニコンの「COOLPIX B600」。実売価格は税込み3万7000円前後