Googleが最新のAndroid 10を搭載するスマートフォン「Pixel 4」「Pixel 4 XL」を発表しました。端末の価格や機能の概略については速報の通りです。今回は10月16日に国内で開催された新製品発表会で、筆者が体験してきたPixel 4のファーストインプレッションをお伝えしたいと思います。

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    最新のGoogle純正スマホ「Pixel 4シリーズ」が発表されました。国内で実施された新製品発表会で実機を体験してきました

スマホの「最先端」に気軽に触れられる魅力

PixelシリーズはGoogle純正のスマートフォンです。Googleが考えるハードウェアとソフトウェア、そしてAI(人工知能)に関わるテクノロジーの最先端をいち早く体験、楽しめるスマートフォンとして世界中のギークな人々に注目されている端末です。昨年(2018年)日本に上陸を果たしたPixel 3シリーズ以降の端末に触れてみた筆者は、むしろモバイルに関わる最先端の機能が、誰にでも簡単に使えるようにまとめ上げられた完成度の高さに驚きました。

例えばスマホに搭載されているカメラを外国語で書かれている標識やレストランのメニューにかざすと瞬時にテキストを日本語に翻訳してくれる機能は、今ではiOS対応のアプリにも移植されていますが、Pixel 3シリーズはカメラアプリに「Googleレンズ」としてよりシームレスに連携できるように統合されています。

最新のPixel 4シリーズにも一段と革新的なユーザーインターフェースが搭載されていますが、Pixel 3シリーズから進化したポイントについても触れながら、新製品をおさらいしてみましょう。

洗練されてインパクトも強くなった新デザイン

新しいPixel 4シリーズには5.7インチのPixel 4と、6.3インチのPixel 4 XLの2機種があります。画面サイズはPixel 3シリーズからほぼ変わっていませんが、デザインの変更点は少なくありません。特にデュアルレンズ仕様になったカメラユニットが注目されています。

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    6.3インチのPixel 4 XL(写真右)と5.7インチのPixel 4(写真左)のデザインはほぼ同じです

本体背面の左上部、正方形のボックス形状のユニットの中に標準と望遠、2つのレンズとスペクトルセンサー、LEDフラッシュライトを乗せています。リアパネルに対してボックス形状のユニットがほんの少しだけ出っ張った形状になっています。

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    フロントベゼルの上部にカメラや多種センサーが搭載されています

リアパネルは単色ながらも光沢とつや消しのツートン処理として陰影の変化を付けていたPixel 3シリーズとは打って変わり、パネル全体をシングルトーンに揃えて強化ガラスでカバーしたシンプルで艶っぽいサーフェスに変更されています。背面・前面の両方に強化ガラスを使っています。

ホワイトとオレンジのカラバリモデルを見ると明らかですが、側面はブラックのアルミフレーム仕様としているので、Pixel 3シリーズよりも、一目で“Pixel 4”シリーズであることがわかる、というインパクトはさらに強くなったと感じました。側面フレームがブラックになったからこそ、電源ボタンのワンポイントカラーがますます引き立ちます。ガラスパネルなので、指紋の付着が気になる場合は4色の純正ファブリックケース(5,280円・税別)を装着すると良いでしょう。本体は安心のIP68相当防塵・防水設計です。

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    写真はビビッドなカラーが魅力のPixel 4/Oh So Orange。こちらの限定色モデルの他にJust BlackとClearly Whiteが発売されます

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    側面フレームのカラーがブラックに。電源ボタンのワンポイントカラーが映えます

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    4色のGoogle純正ファブリックケースも同時発売

エンタメ体験が変わりそうな新設計のディスプレイとスピーカー

ディスプレイはPixel 4シリーズも有機ELを採用しています。アスペクト比が19対9と、Pixel 3シリーズよりもわずかに“縦長”になりました。

デザイン面ではラージサイズのPixel 4 XLがフロントカメラ部のノッチデザインを変更して、上部の狭額縁ベゼルに視野角90度のフロントカメラや顔認証用のIRカメラにセンサー、そして近接/周辺光センサーなどをキレイにまとめこみました。ベゼルの縁ギリギリまでディスプレイが広がる、いわゆるフルディスプレイデザインではありませんが、シンプルで合理的なところはベターだと思います。

フロント側正面向きのスピーカーユニットもしっかりスペースを確保しました。ボトム側のステレオスピーカーが正面ではなく側面に向いているところが気になります。発表会で映画や音楽を再生して左右のバランスを確かめることができなかったので、機会を改めてチェックしてみたいと思います。

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    右はPixel 4。左が筆者が持参したPixel 3。フロント側のステレオスピーカーの配置などが変わっています

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    右がPixel 4、左がPixel 3

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    右がPixel 4、左がPixel 3

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    片側のステレオスピーカーはフロント向きからボトム向きに配置が変更されています

ディスプレイのコントラスト比は100万対1。HDR動画コンテンツの表示にも対応します。周辺の環境光に合わせて画面の明るさを自動調節するアンビエントEQ機能も搭載。Pixel 4シリーズから画面の描画速度を通常の60Hzから最大90Hzまでブーストして動画の表示を滑らかにする「スムーズディスプレイ」が新設されました。スポーツ動画のストリーミングや、ゲームコンテンツを楽しむ際などに効果を発揮しそうです。

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    ディスプレイの描画速度を向上させてゲームコンテンツなど滑らかな動画表示を実現する「スムーズディスプレイ」が新設されました。設定からオン・オフの切り替えが可能

夜景モードの究極系。「天体写真機能」を追加したカメラ

デュアルレンズ仕様になったメインカメラは、日常生活の気軽なスナップショットも高精細な静止画として残せる簡単・高性能を特徴としています。

特に暗所もLEDフラッシュライトなどを使わずキレイに撮影できる「夜景モード」はPixel 3シリーズ、Pixel 3aシリーズのユーザーから好評を得て進化を遂げました。新設された「天体写真機能」は周辺に明かりひとつないような場所でも、夜空を眺めながら美しい天体写真が撮れる撮影モードです。

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    天体写真機能によって撮影した夜空のイメージ。(提供:Google)

天体写真機能にオン・オフの切り替えはなく、カメラアプリから「夜景モード」を選択した際に、周辺の明るさが極度に暗かった場合に起動。画面に「天体写真機能ON」の通知が出て、画面中央に表示されるカウントダウンの間、スマホを動かさずに構えていると、明るく精細感の豊かな星空を静止画で残すことができます。

天体写真機能では最大4分間に15枚のHDR写真を連続撮影・合成するため、手ぶれが発生しないよう三脚に構えて撮ることが、美しい星空を狙い通りに記録するためのコツになります。東京の空は夜中も明るいのでなかなか天体写真機能が活躍する場面が訪れないかもしれませんが、自然の豊かな場所に訪れた際に特別な写真をPixel 4で手軽に記録できそうです。

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    天体写真機能が起動すると画面に通知が表示されます

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    最大4分間に15枚のHDR写真を撮影して1枚の写真に合成します

このほかにも、Pixel 4シリーズのメインカメラには、奥行きのある被写体のピントを手前側と背景側のどちらかにマニュアル操作で寄せて撮影できる「デュアル露出補正」や、望遠レンズを載せたことによる切れ味シャープな超解像ズームなども加わりました。カメラ機能の詳細については別記事でレポート予定です。

2020年に楽しみな「追加機能」。完全ワイヤレスイヤホンも登場

Pixel 4シリーズには購入後、日本国内では2020年春頃に使えるようになる「お楽しみ機能」がいくつか搭載されています。

「Motion Sense」はスマホの画面に触れたり、声でGoogleアシスタントを起動しなくても、ハンドジェスチャーで端末のロック解除やアプリの操作が行える“Pixel 4シリーズらしさ”が炸裂した機能です。

こちらは端末のフロント側に搭載された「Soliレーダー」と呼ばれるセンサーが、無線電波を飛ばして手の動きを検知することによって実現しています。発表会ではハンドジェスチャーによってピカチュウをはじめ、ポケモンのキャラクターたちと遊べる壁紙のデモンストレーションを体験することができました。

現時点では画面に触れちゃえばいいじゃんかと思うところもありますが、おそらくMotion Senseの開発プラットフォームはサードパーティーにも公開されることによって、ゲームなどエンターテインメントの方向にだけでなく、様々なユーザーのスマホに対するアクセシビリティを高めるインターフェースとして大きな変貌を遂げそうな期待が感じられました。まずは早く使ってみたいですね。

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    ハンドジェスチャーによるユーザーインターフェース「Motion Sense」は色々便利な使い方ができそう。こちらはジェスチャ操作でポケモンのキャラクターと遊べる壁紙

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    トレーニングジムで走りながら音楽アプリの楽曲選択をジェスチャー操作で行うイメージなどが紹介されました

ほかにもGoogleアシスタントがさらに高速化され、マルチタスク処理もパワフルにこなせるようになるそうです。今日の発表会ではその具体的な内容に触れられることはありませんでしたが、日本で提供開始を予定する2020年春までに続報を楽しみに待ちましょう。

米国で開催されたPixel 4シリーズの発表会では、端末に内蔵するマイクで会話の自動文字起こしを可能にする新しいボイスレコーダーアプリを搭載することも発表されました。日本で発売される端末に搭載されるボイスレコーダーアプリも「英語の文字起こし」には対応しているようですが、日本語対応は発売時点では追いついていません。ただ、導入時期は未定ですが、日本語対応への準備は着実に進められているようです。

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    ロック画面に端末が聞き取った音楽のタイトルやアーティストを表示できる、常時表示ディスプレイを活用した「この曲なに?」は引き続き搭載されています

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    端末の両端を握ってGoogleアシスタントが起動できる「Active Edge」などジェスチャー操作も充実

完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」は2020年待ち

Pixel 4シリーズと同時に発表された完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」も日本では2020年に発売を予定していることが明らかになっています。会場にはモックアップも展示されていました。イヤホン本体はコンパクトで装着感も良さそうです。

発表会で紹介されたデモンストレーション映像では、ランニングをしながらPxiel Budsで音楽を聴いているユーザーが、イヤホンに触れることなくGoogleアシスタントを声で呼び出している様子が紹介されました。音声アシスタントの常時スタンバイとハンズフリーによるウェイクアップが実現できるようです(ソニーのXperia Ear Duoにも似た機能が搭載されています)。周辺の環境音に合わせてイヤホンから聞こえる音のボリュームを自動調節する「Adaptive Sound」の出来映えも楽しみです。

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    2020年に日本発売が予定されている完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」も楽しみなアイテムです

新しいPixel 4シリーズの取り扱いについては、今日の発表会時点で挙手した国内の大手通信キャリアはソフトバンクのみでした。発売日の時点で、Pixel 4シリーズをいち早く手に入れたいというNTTドコモとauの通信プランを契約している方には、取り急ぎGoogleストアで16日から始まる予約販売も活用してPixel 4シリーズのSIMフリー版を手に入れて、SIMを差し替えて使う選択肢があります。

外観だけでなく中身もまた大きな進化を遂げたPixel 4は、発売後もアップデートによる機能追加によってユーザーをワクワクさせてくれるスマホになりそうです。