日本初のグローバルイベント

日本HPは9月18日、グローバルイベント「Lightness in the New Era」を都内で開催。日本HPとして初となる、1kgを切った薄型軽量13型プレミアムコンパーチブルPC「HP Elite Dragonfly」を発表しました。日本国内ではまず6モデルを、11月上旬から販売します(出荷は11月下旬を予定)。価格は189,800円(税別)からとなっています。

  • HP Elite Dragonfly

    HP Elite Dragonfly。今回展示された製品はすべて英語キーボードでした

  • HP Elite Dragonfly

    コンパーチブルPCなので、ディスプレイを回転させればタブレットスタイルに。ペンはオプションですが、黒いペンが出るかどうかは未定

  • HP Elite Dragonfly

    軽さを強調するためか、吊った展示が多くありました。本体の左側にUSB 3.1、右側にUSB-C(Thunderbolt)×2、HDMI 1.4b、ヘッドセット端子があります

  • HP Elite Dragonfly

    驚きの軽さ(写真は上下逆さまです)

日本HP 代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏は「日本発でグローバルな製品を発表するのは初めて」と意気込みを示します。そして丸4年間、日本HPは市場平均を上回る成長を続け、直近の半年では国内ブランドでNo.1に。「選ばれるメーカーになりたい」という顧客ニーズへの対応が実績に結び付いたと述べました。

  • 日本HP 代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏

    日本HP 代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏

ビジネスPCにおける顧客ニーズへの対応としては、「デザイン、セキュリティ、Made in Tokyo」(岡氏)を挙げます。日本を含むアジア市場ではデザインへの関心が高く、性能とともに薄く軽く、さらに頑丈さが求められるそうです。

セキュリティ面では、どこでも安心して使える安全なデバイスを目指し、BIOSレベルの保護や、のぞき見防止ディスプレイなどを採用してきました。そして「Made in Tokyo」は、高い品質レベルを短納期で対応する施策の一環として、日本顧客向けに20年間も続けています。

「今回の新製品を通じて、新しい働き方やビジネスに貢献したい、日本の働き方を変える製品にしたい」(岡氏)と意欲を語りました。

  • 日本HP 代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏

    日本HPのPCが好調の要因として挙がるのは、機能・品質・デザイン、独自のセキュリティ機能、Made in Tokyoの3点

HP Elite Dragonflyについて、日本HPの九嶋俊一氏は「働き方改革法案が施行され『いつでもどこでも仕事ができる』を実現するデバイス」と強調します。例えば、都心のラッシュアワー時は電車の乗車率が160%にもなるため、軽さと頑丈性は大きなポイント。セキュリティはAIエンジンを使用したHP Sure Senseに対応し、BIOS保護に加えてゼロディ脆弱性からも守ります。また、2020年1月からはMade in Tokyoによるカスタマイズ可能モデルも投入するそうです。

  • 日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 九嶋俊一氏

    日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 九嶋俊一氏

  • 日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 九嶋俊一氏

    HP Elite Dragonflyのポイント

ここでHP Elite Dragonflyの詳細について、HP Inc.のガガン・シン氏にバトンタッチ。

  • HP Inc. ガガン・シン氏

    HP Inc. パーソナルシステムズ事業 コマーシャルPC イノベーション&プレミアムノートPC 戦略責任者 ガガン・シン氏

HP Elite Dragonflyは重さが1kg未満で、強度と美しさのためにマグネシウム合金をCNC加工で削り出し。複雑な細部構造と過去最高の美しさを備え、従来の主要モデルから32%の軽量化を実現しました。

本体カラーは「ドラゴンフライブルー」というオリジナルカラーで、撥油コーティングを施してキラメキと光沢ある外装に仕上げました。このようなブルーは世界で親しまれており、働く人のモチベーションを高めるだろうと自信を見せます。

基本的なスペックを見ていくと、CPUは第8世代Intel Coreプロセッサ(Core i5またはCore i7)、メモリは8GBか16GB、ストレージは128GB・256GB・512GBのSSDです。

液晶ディスプレイの解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)で、画面占有率が85.8%という最近のスマートフォンみたいな狭額縁。モデルによっては1,000カンデラ/平方メートルの高い輝度を持ち、HP Sure Viewという本体内蔵のプライバシースクリーン機能を備えます。Webカメラにも、手動の物理シャッターを設けました。

  • HP Elite Dragonfly

    PCの画面占有率もどんどん上がっていきそうです

キーボードは、キーの下にゴムを入れてタイピング音をおさえる静音仕様。キーキャップに50%リサイクルプラスチック、スピーカーエンクロージャーに5%の海洋プラスチックを採用するなど、環境へも配慮しています。

  • HP Elite Dragonfly

    キーボードにゴムシートを使うことで入力時の静音性をアップ

バッテリー性能は、軽量モデルの2セルバッテリーでも14時間という駆動時間を実現。4セルバッテリーの大容量モデルなら、24時間を超える駆動時間です。充電は30分で50%という急速充電(HP Fast Charge)に対応します。付属のACアダプターは、USB Type-C(USB PD 65W)です。

  • HP Elite Dragonfly

    大容量バッテリーモデルなら24時間以上の駆動。ただし、本体の重さが999g(予定値)なのは、2セルバッテリーの軽量モデルです。4セルバッテリーのモデルは、本体の重さが約1.13kg(予定値)となります

無線接続は、Wi-Fi 6とオプションのLTEサポート。LTEモジュールは、Intel XMM 7360 LTE-Advancedで、国内3キャリアの認証を取得する予定とのこと。対応バンドは以下です。

FDD Band 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 11 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 26 / 28 / 29 / 30 / 66

TDD Band 38 / 39 / 40 / 41

  • HP Elite Dragonfly

    いつでもどこでも使うPCには高い安全性が不可欠。耐久性も重要で、米国国防省の調達基準、MIL標準を19項目クリアしています

  • HP Elite Dragonfly

    安全性の一環として、スライド式のカメラフィルターを用意。白丸に見える状態ではカメラが使えず、プライバシー防止になります

  • HP Elite Dragonfly
  • HP Elite Dragonfly

    働き方改革を意識したデモ。自宅兼仕事場(写真上)でも、出先のラウンジ(写真右)でも、同じように仕事が可能。出先で使えるモバイルディスプレイも紹介していました