キヤノンは7月9日、レンズ一体型の高画質コンパクトデジカメの新製品「PowerShot G7 X Mark III」を発表した。2016年4月発売の「PowerShot G7 X Mark II」の派生モデル。おもな改良点は、同日に発表した「PowerShot G5 X Mark II」と共通だが、本体のみでYouTubeのライブ配信サービスに対応したのがPowerShot G5 X Mark IIにはない特徴。ほかにも、動画関連の機能を強化し、動画撮影や動画配信に向くカメラに仕上げた。

価格はオープンで、予想実売価格は税別9万2500円前後。発売は8月上旬の予定。

  • 動画まわりの機能を改良した「PowerShot G7 X Mark III」。このジャンルでベストセラーとなっている従来モデル「PowerShot G7 X Mark II」は今後も併売する

ライブ配信は、特別な配信用の機材を用意しなくても、本体のみでWi-Fiを経由してYouTubeでの動画配信ができる機能。カメラ本体にはマイク端子を搭載しており、外付けマイクを接続すればよりきれいな音声が収録できる。公開範囲を限定しての配信や、非公開でのテスト配信も可能。

動画撮影は、新たに縦位置での撮影にも対応した。カメラを縦位置にして撮影した場合、スマートフォンのような縦長の動画が撮影できる。

  • レンズは従来と同じ24-100mmに据え置かれた

  • 背面液晶はチルト式となる

  • 従来モデルから1mmほどスリム化が図られた

それ以外の改良点はPowerShot G5 X Mark IIとほぼ共通。撮像素子を積層型CMOSセンサーに、画像処理エンジンをDIGIC 8に一新して連写速度を高めたほか、シャッターの最大0.5秒前にさかのぼって記録できるプリ撮影機能も追加した。4K動画撮影は広角の画角を生かした撮影が可能になり、秒120フレームのフルHD動画が撮影できるハイフレームレート動画も搭載した。背面のコントローラーホイール(電子ダイヤル)で露出補正ができる「割り当てポジション」も採用した。

レンズは24-100mmをカバーする光学4.2倍ズームで、従来から据え置かれた。本体サイズはW105×H60.9×D41.4mm、重さは約304g(メモリーカード、バッテリー含む)。ブラックとシルバーの2色を用意する。

  • こちらはシルバーモデル

  • 操作ボタンもシルバーとなる