Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」シリーズで、最上位となる「Kindle Oasis」の新モデルが7月24日に発売されます。新型Kindle Oasisの体験ツアーに参加し、1泊2日で自由に使ってみたインプレッションをお届けします。

  • 防水仕様のKindle Oasisは、プールやジャグジー、お風呂場でも安心して使えます

  • プールだけではなく、テピダリウムでもKindle Oasisが楽しめました。じっくり身体を温めたい場所での暇つぶしに読書は最適

水場で使うなら断然! Kindle Oasisが使いやすい

プレスツアーの行き先は大磯プリンスホテル。ここ、スパ施設「THERMAL SPA S.WAVE」がリニューアルしたばかりなのです。現地でKindle Oasisを借りたあとは、プールに移動し、自由にKindle Oasisを体験できました。ちなみに、Kindle Oasisの防水性能はIPX8等級。深さ2mの真水に60分沈めても問題ないレベルの防水能力になります。

  • プールなどの外出先だけではなく、もちろん自宅のお風呂場でも使用できます。万が一お風呂に落としてしまっても安心です

Kindle Oasisを最初に使った最初の感想は「持ちやすい」ということ。Kindleシリーズには、ベーシックタイプの「Kindle」、一番売れている「Kindle Paperwhite」、そして「Kindle Oasis」と大きく3モデルあります。Kindle Oasisはそのなかでも最上位機種であり、液晶画面が7インチ(他機種は6インチ)と一番大きいのも特徴です。そのぶん本体サイズも大きいのですが、背面に指を引っかけられる段差があるので非常に安定してホールドできます。

  • Kindle Oasis本体。表面に物理ボタンが上下に2つあるのが特徴的。サイズは159×141×3.4~8.3mm、重量194gと薄型軽量です

  • 背面にある段差によって、とにかく本体を安定してホールドできるのが魅力的。読書は長時間することが多いので、この差で疲れやすさはかなり変わります

  • こちらはKindleシリーズでも一番売れているという「Kindle Paperwhite」をホールドしたところ。Oasisよりコンパクトなのですが、指を引っかける場所がないので安定度はいまいち

もうひとつ、非常に便利に感じたのが「物理ボタン」の搭載です。タッチパネルは基本的に濡れた手での操作は苦手としており「ページを進めようとしたらフォントが大きくなった」などの誤動作が起きやすいものですが、Kindle Oasisは本体横に物理ボタンを配置しているので、安定してページ操作ができます。また、物理ボタンの位置に指を置くことで、読書中に不用意にタッチパネルに触れることがありません。なお、Kindle PaperwhiteにもKindle Oasisと同等の防水モデルがあるのですが、上記2つの理由から、お風呂場やプールで使うならKindle Oasisが断然オススメです。

  • 画面横にある物理ボタンのおかげで、濡れた手でも誤動作が少ないのが便利! ボタン位置は本体をひっくり返すことで右にも左にも配置できます

  • 物理ボタンのないKindle Paperwhiteなど他モデルは、どうしても本体ホールド時に画面を触ってしまうので、水中で誤動作しがち

最上位機種Kindle Oasisだけの機能とは

「Kindle Paperwhiteも防水仕様なら、Kindle Oasisだけのメリットは?」と思うかもしれません。Kindle Oasisだけの機能のひとつは画面の大きさ。他機種が6インチサイズ画面なのに対して、Kindle Oasisは7インチサイズ。解像度はKindleが600×800ピクセル(167ppi)なのに対し、Kindle Paperwhiteは1,072×1,448ピクセル(300ppi)、新型Kindle Oasisは1,264×1,680ピクセル(300ppi)と、一番高精細。このため、マンガを読むのにも向いているといいます。

  • 左からベーシックタイプの「Kindle」、一番売れている「Kindle Paperwhite」、そして「Kindle Oasis」。Kindle Oasisの画面の大きさと、横から見るとKindle Oasisの最薄部の薄さがよくわかります

また、上述のように本体背面が持ちやすい段差型で、物理ボタンを搭載しているのもKindle Oasisだけ。さらにKindle Oasisだけは、ライトの明るさ調整に加えて、色調整機能も搭載しています。「青白い光だと目が疲れる」といった場合、オレンジかかった色温度に変更することも可能です。今回の試作機には未搭載でしたが、製品版では「昼までは目が覚めやすい青白い光」「夕方からは心が落ち着きやすい暖色系の光」へと自動的に調整する機能も搭載するそうです。

【動画】フロントライトの色温度を変更できるのはKindle Oasisだけ。集中力がアップする寒色や、落ち着きやすい暖色に色を変えられます
(音声が流れます。ご注意ください)

Kindleシリーズは電子ペーパー書籍なので、画面の表側にフロントライトが搭載されていますが、搭載するLEDの数もモデルによって異なります。ベーシックタイプのkindleは4個、Kindle Paperwhiteは5個、Kindle Oasisは25個ものLEDを内蔵しています。このためか、暗い室内でライトを点灯しても明かりムラをまったく感じず、均一な明るさです。

  • フロントライト搭載なので、もちろん暗い場所でも問題なく読書可能。LEDを25個搭載しているためか、明かりのムラも感じられません

スマホじゃダメなの? Kindleリーダーを選ぶメリット

ところで、スマートフォンやタブレットにKindleアプリをインストールすれば、書籍の購入や閲覧が可能です。電子書籍リーダーを使っていない人からは、「タブレットじゃダメなの?」「スマホで十分では?」、そもそも「本はやっぱり紙で読みたい」という意見も多いでしょう。普段はスマートフォンで電子書籍を読んでいる筆者も、専用リーダーの必要性をあまり感じていませんでした。しかし今、回最新型のKindle Oasisを使用したところ、「専用機」ならではの使いやすさを実感しました。

最初に感じたメリットは、なんといっても目に優しいこと。Kindle OasisはCarta電子ペーパーと呼ばれる画面表示技術を採用しています。電子ペーパーは黒いインクを電子の力で表示したり消したりする方式のこと。このため、液晶や有機ELのスマートフォン画面と比べて、紙の印刷物に近い表現になります。また、スマートフォンやタブレットの液晶は構造上、常に画面後ろからバックライトを点灯しており、明るい場所では視認性が悪くなることがあります。

一方、インクを使った電子ペーパーは紙の印刷物と同じように明るい場所のほうが視認性がよいのが特徴。さらにKindle Oasisはライトを搭載しており、暗い場所でも読書ができるのですが、このライトにはフロントライトを採用しています。光が直接目に向かって照らされないので、長時間読書をしてもスマートフォンやタブレットほど疲れません。

  • 晴れた日光の下でも電子ペーパーなら文字が読みにくいということはありません。このあたりも液晶ディスプレイとの大きな違い

もうひとつのメリットは、文字の大きさを簡単に変えられること。こちらはスマートフォンやタブレットのアプリでも可能ですが、Kindle Oasisでは文字の大きさやフォントを簡単に変更できます。アラフォーになり、夕方になると老眼が気になるようになった筆者にとって、これはかなりありがたい機能です。また、文字をハイライトすると自動的に辞書が起動して、単語の意味などを表示する便利な機能なども電子書籍ならではです。

【動画】画面をピンチして文字サイズが変えられるのは、老眼世代にはありがたい限り
(音声が流れます。ご注意ください)

  • 単語を選択すると自動的に意味を表示する辞書機能が搭載されているのも、電子辞書ならではの便利さですね

電子ペーパーならではの特徴として、バッテリーの持ちがよいのも魅力です。スペック上は「明るさ設定10、ワイヤレス接続オフで1日30分使用した場合、1回の充電で数週間利用可能」とのことですが、今回1泊2日(明るさ自動)で10時間ほど利用したところ、バッテリー残量は30%ほどでした。スマートフォンやタブレットでは、ここまでの長時間利用は難しいでしょう。

Kindle Oasisは7インチディスプレイと小型のタブレットサイズですが、電子書籍リーダー専用機ということで、本体の重さは188gと軽量。長時間読書するのに、この軽さは魅力的です。

もちろんデメリットもあります。電子ペーパーということで、モノクロでしか表示できないこと。Kindleでは雑誌なども購入できますが、基本的にフルカラーで写真を魅せるタイプの雑誌は、Kindleリーダーでの閲覧に向いていません(Amazonのラインナップには、IPS液晶でカラー表示が可能なFireタブレットシリーズもあります)。

  • 机の上に置いた状態でも、手でホールドした状態でも、水に濡れた場所でも…………新型Kindle Oasisは多くの状況で使いやすくなったと感じました