パナソニックから、ドルビーアトモスとDTS:Xというオブジェクトベースの立体音響技術に対応するシアターバーの上位モデル、「SC-HTB900」が7月19日に発売されます。価格はオープンですが100,000円前後の売価が見込まれます。

  • SC-HTB900
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    ドルビーアトモスとDTS:Xのオブジェクトベースの立体音響技術に対応する、シアターバーの上位モデル「SC-HTB900」。サウンドバーとデジタル無線接続のサブウーファーによってシステムが構成されています

本体は、横幅約1.05mのサウンドバーと、デジタル無線ワイヤレス接続のサブウーファーで構成されるシステムです。サウンドバーにはフロント左右用として、6.5cmのウーファー×2基と1.6cmのトゥイーター×1基、そしてセンターチャンネル専用に6.5chのフルレンジユニット×1基を載せています。

スピーカーはパナソニックのHiFiオーディオブランドであるテクニクスのエンジニアが音のチューニングに関わっているほか、テクニクスの高級オーディオも採用している独自開発のフルデジタルアンプ「JENO Engine」を搭載。ノイズや歪みのない高解像なサウンドを再現できるのが特長です。本体の左側にパナソニック、右側にテクニクスのブランドロゴを配置して、両ブランドの協力によって完成した製品であることを示しています。

  • SC-HTB900
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    左側にパナソニック、右側にオーディオのチューニングで連携したテクニクスのブランドロゴが配置されています

上述のように、オブジェクトベースの立体音響技術として、ドルビーアトモスとDTS:Xに対応。UHD BDプレーヤーと組み合わせれば、最近勢いよく増えている各フォーマット対応のUltra HD Blu-rayディスク作品に収録された、立体サラウンド音声による視聴が楽しめます。

Netflixなどのコンテンツプラットフォームにも、ドルビーアトモス音声のコンテンツ配信が増えています。パナソニックが2019年に発売するテレビ、VIERAのラインナップとSC-HTB900をHDMIで接続すれば、ARC(オーディオ・リターン・チャンネル)の機能によって、ドルビーアトモスの音声信号を自動認識してベストなパフォーマンスを発揮します。

サウンドバーに搭載されている入出力端子は、HDMI×3基(ARC対応1基を含む)、光デジタル入力、有線LAN端子になります。

本機を介してテレビとプレーヤーをHDMIで接続する場合は、4K映像信号のパススルー出力が有効になります。だたし、HDR10+とドルビービジョンというHDRフォーマットのパススルー出力には対応していないので、注意が必要です。

  • SC-HTB900
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    本体天面にも操作パネルを配置。コンパクトなハードリモコンも付属します

ホームネットワークに接続すれば、Chromecast built-inの機能を活用して、同一ネットワーク内にあるGoogleアシスタント搭載のスマートスピーカーで選んだ楽曲を、本機にキャストして高品位な音で聴けます。Works with Googleアシスタントにも対応しているので、スマートスピーカーを経由して本機の簡単な機能を音声で動かすことも可能です。

また、発売後に予定しているアップデートにより、「Panasonic Music Control」アプリを利用する機能にも対応。具体的には、ホームネットワークの中にあるパナソニックのビデオレコーダー「DIGA」に保存した音楽ファイルを選択して、SC-HTB900で音を再生することもできるようになるそうです。

  • SC-HTB900

    フロントパネルにインジケーターを搭載

テレビとの組み合わせで考えてみると、パナソニックのVIERA・2019年モデルは音にもこだわっているので、ひと昔前のように「貧弱なテレビの音をサウンドバーで強化しよう」といううたい文句も、なかなか成り立たなくなっています。しかし、特に重低音再生や、ドルビーアトモスとDTS:Xの立体的なサラウンド再生のリアリティを引き出すなら、まだサウンドバーの力を借りるべきところもあります。SC-HTB900はサブウーファーを使わない場合も、低域をサウンドバーだけで再現できるように再生帯域幅を広げています。

2019年モデルのVIERAでは、比較的内蔵スピーカーがシンプルなGZ1000シリーズと本機を組み合わせるのが良いかもしれません。本機のデザインはテレビの足もとにすっきりと設置できるように、背面に切り欠きを設けてスペースの無駄をなくしています。ぜひGZ1000シリーズとセットでの導入を検討してみてはいかがでしょうか。