Dellは5月28日、最新の第10世代Intel Coreプロセッサを搭載した「XPS 13 2-in-1」などの最新ノートPCをCOMPUTEX TAIPEI 2019の会場で発表しました。モバイルPCからゲーミングノートPCなど、多彩なラインナップとなっています。価格や発売日はモデルによって異なりますが、早ければ今日から米国などで販売を開始します。日本での発売は明らかにされていませんが、XPSやAlienwareなどの定番モデルが発売されるのは間違いないでしょう。
高性能ながらスリムな「XPS 13 2-in-1」
「XPS 13 2-in-1」は、ディスプレイが360度回転してタブレットのようにも使える2-in-1タイプのノートPC。薄型狭額縁のコンパクトノートとして人気のシリーズですが、新たに最新CPUである第10世代Intel Core i3-1005 G1 / i5-1035 G1 / i7-1065 G7が搭載できるようになりました。メモリも最大32GB、ストレージも最大1TBと、高い性能を誇ります。
狭額縁の13.4インチInfinityEdgeディスプレイは、アスペクト比が16:10の4K UHD+(3840×2400ドット)を採用。HDR400もサポートし、sRGB比100%、DCI-P3比90%の色域を誇ります。
「8%の薄型化にも関わらずパフォーマンスは250%向上した」とアピールする第10世代Coreプロセッサの性能に加え、バッテリ駆動時間16時間という長寿命も実現。ほかにもDell Premium Active Penをサポートして手書き入力も可能です。
ハイパフォーマンスでコンパクトな2-in-1として、期待度の高い製品といえるでしょう。カンファレンスでは、司会が「細マッチョ」(意訳)といった表現をしていましたが、言い得て妙かもしれません。グローバルでの発売は間もなくで、価格は999.99ドル(約10万9000円)から。
15.6インチの有機ELパネルを搭載「XPS 15」
15.6インチの大型ディスプレイを備えた高性能モデル「XPS 15」も発表されました。狭額縁のInfinityEdgeディスプレイにより、15インチクラスながら14インチサイズのフットプリントに抑えられています。
ディスプレイは4K解像度のタッチ対応で、Adobe RGBを100%カバーします。XPSシリーズでは初となるOLED(有機EL)も選択でき、10万:1というコントラスト比など、より鮮やかで深みのある色再現ができます。
第9世代Intel Core i9を搭載可能で、NVIDIA GeForce GTX 1650、最大64GBメモリ、最大2TBまでのストレージを搭載可能です。バッテリ駆動時間は約20時間。こちらは鍛え上げられた格闘家という印象でしょうか。発売は間もなくで、価格は、液晶パネル搭載モデルが999.99ドル(約10万9000円)から、OLEDパネル搭載モデルが1899.99ドル(約20万8000円)から。
薄型化を図ったゲーミングノートPC「Alienware m17/m15」
ゲーミングノートPC「Alienware m17/m15」の2モデルも新製品が登場しました。どちらも第9世代Intel Coreプロセッサ、NVIDIA GeForce GTX/RTXを搭載でき、ダイナミックオーバークロッキング技術も搭載します。ゲーミングPCとしてとにかくハイパフォーマンスを追求していますが、m17は重さが5.80ポンド(2.63kg)と6ポンド以下である点、20.5mmと同クラスで世界最薄という点もアピールしています。
発売はいずれも6月11日、価格もどちらも1499.99ドル(約16万5000円)から。
ゲーミングPCとしてはメインストリーム向けで、ゲーム以外にクリエイティブ用途でも活用できる「Dell G」シリーズの新製品として「Dell G3 15」も紹介されました。新たに搭載した「Game Shift」機能は、1ボタンでファンの回転速度を最大にでき、プロセッサをより高速で動作させられるそうです。
第9世代Intel Coreプロセッサ、GeForce GTX 1660 Ti、メモリ32GBまで、デュアルストレージで1TB+32GB Optaneまで搭載可能と、スペックも充実しています。発売は5月28日からで、価格は799ドル(約8万8000円)からとなっています。
さらに、「Dell Home Installation Services」も発表しました。コンシューマ向けブランドのInspiron、XPS、Alienwareユーザーであれば、購入した製品のセットアップや設定、ネットワーク接続を技術者が訪問して行ってくれるというもの。既存PCからのデータ移行やメモリなどの増設といった追加作業も依頼できるそうです。アメリカ、イギリス、中国など12カ国からサービスを開始する予定です。
こうした設定は、販売店のサービスなどで提供されることはありましたが、メーカーであるデル自らが行うという点は興味深いところです。手間のかかる作業を代行し、パソコンに詳しくない高齢者でも簡単に使い始められるようにできるということで、PC購入の障害を取り除いて新たな顧客獲得につなげたい考えが見えます。