現在地や行き先を調べるときに使う「マップ」。iOS 6のときApple独自のものに変更され(それ以前はGoogleが開発)、当初は誤表示が多く実用が難しいほどだったものの、やがで問題も解消され、いまやiPhoneに欠かせない存在となっています。2018年以降は、日本国内でもデータ収集用の自動車を走らせるなど、改良が続けられています。
片手でマップを操作する通称「片手ズームイン/アウト」も、重要な改良といえます。ダブルタップした直後に上方向へスライドすると画面を拡大、下方向へスライドすると画面を縮小できる機能で、iOS 11のとき追加されました。ダブルタップの2タップ目で画面から指を離さず上下に動かすと、マップの表示倍率を自在に調整できるため、拡大縮小するときに両手を使う操作(ピンチイン/アウト)は必要なくなり、片手で済ませることができます。
この機能、それ以前にGoogle Mapsで実現されていました。もちろん、2019年5月時点で最新のGoogle Mapsにも装備されているため、iOSの「マップ」が後追いしたと見てもよさそうです。
しかし、ここにもAppleのユーザインターフェイスに対するこだわりが見られます。Google Mapsは2タップ目を上方向へスライドすると縮小、下方向へスライドすると拡大の操作ですが、「マップ」は反対に上方向へスライドすると拡大、下方向へスライドすると縮小になります。「マップ」とGoogle Mapsを併用している、というひとは混乱しないよう注意しましょう。