5月1日に秋葉原でAMDの創業50周年を記念したイベントが行われました。参加に必要な整理券は各部50名分で、11時の配布に対して9時ごろから並んだというユーザーがいるなど、かなりの人気ぶりでした。

  • イベント告知ポスター。3部入れ替え制で定員は各部50名

  • AMDファンが朝から大行列。まだ整理券は配られていません

  • 整理券。番号が振ってあり抽選券を兼ねています

  • SNSキャンペーンもあり、各店舗にキャンペーンガールがいらっしゃいました。しっぽ付きのコスチュームでした

AMD50周年のお祝いケーキとケーキ型MOD PCが登場

第1部では、テクニカルライターの高橋敏也氏とアユートの森田健介氏が登場。今回のために森田氏が制作した最新MOD PCのお披露目と製作裏話が紹介されました。

MOD PCとは普通のPCではなく、PC用ではないケースを使ったり、スクラッチでケースを作って、そこにPCを組むというもの。趣味で作る以外に依頼されて作成することもあります(以前、Intelのイベントで展示されていたCore i9ケース風MOD PCを作成したのも森田氏)。

  • アユートの森田氏作成による「AMD50周年記念MOD PC」。ショートケーキモチーフです。AMD Ryzen Threadripper 2920XとRadeon VIIと最新プロセッサを搭載

「今回は『AMD50周年』ということで、お祝いのケーキにしたかった」(森田氏)とテーマはすぐに決まったものの、ホールケーキではうまく収まる形になりそうもない。ということで、ショートケーキ型になったそうです。

ショートケーキといえばイチゴ。ということでCPU冷却液はイチゴシロップ風の赤い液体を使い、本体にも食品サンプルのイチゴをアレンジ(イチゴだけ売っていなかったそうで、ケーキの食品サンプルをばらしたとのこと)。

  • 冷却液がイチゴシロップみたいに見えるのがオチャメ。よくよく見ると上のイチゴの1つが電源スイッチになっています

  • いわゆる背面。ショートケーキ型にする事で3面全てが別のイメージになったほか、PCのI/O部や電源、ラジエーターをまとめています

  • 上部はショートケーキっぽく飾り付けた上で、AMD 50のロゴパネルをあしらってあります。もちろん、ロゴにもLED電飾入り

外周もケーキっぽくクリームを盛り付けた雰囲気のテクスチャに仕上げたうえで、冷却ラジエーターとバックパネル、電源が側面を向いているという凝りようでした。なお、森田氏は5月10日~12日に開催されるC4 LAN 2019SpringにAMD 50周年記念MOD PCを持ち込むそうで、見たい人は会場に行くと良いでしょう。

高橋氏はMOD PCというよりも数々の改造マシンで知られています。「水没PCに耐えるために、樹脂で固める際にゆがみが出て、動作に問題が出た」というのが、ある研究論文で引用されていて驚いたというエピソードを紹介していました。

イベントでは「本当の」ケーキも登場。AMDと関係深いパートナーであるASRock、ASUS、MSI(と今回は会場に来ていないGIGABYTE)からのお祝いの品です。「AMD 50」のロゴが大きくあしらわれていました。

  • 「AMD50」のロゴがあしらわれたケーキ。ちゃんとしたケーキ屋さんに依頼したそうです

  • 下の箱に切り分けて振る舞われると思ったのですが……そんなことはなし

  • 周りはファンをモチーフにした感じです。後ろにはベリー類が飾られています

  • バックステージで切り分けられる直前。テーブルの奥行から大きさがわかると思います

  • パートナーを囲んでの記念撮影。AMDガールの右から日本AMD ジャパンマーケティング本部 マーケティングスペシャリストの佐藤美明氏、ASRock エクストリームプロダクトマーケティング原口有司氏、ASUS JAPAN アカウントマネージャーの市川彰吾氏、エムエスアイコンピュータージャパン フィールドアプリケーションエンジニア新宅洪一氏、アユート 森田健介氏、テクニカルライターの高橋敏也氏

台本なしのメーカー座談会はどんな内容に?

第3部では、AMD製品を販売するメーカー担当者を交えての座談会が開かれました。会場にいた参加者は、古くからPCを使っている人だけでなく、eスポーツから入った若い人もいるということで「若い人にもわかりやすく、でもAMDに深く語ってほしい(佐藤氏)」というテーマに……。

  • 第3部の座談会。「今日、台本に『座談会』としか書いてなくて(市川氏)」、「しゃべる内容をいま知った(新宅氏)」とのことでどんな話が飛び出すやら

AMDはCPUやGPUで、自作PCユーザーをはじめとするPC愛好家によく知られていますが、一方で「PlayStation4やXbox Oneの中に入っているのでAMDを知らなくても使っている人は多い」(高橋氏)。

高橋氏は「AMDははじめ、Intelからライセンスを得て、CPUを作っていたが、その後自ら作る道を歩み、血で血を洗う抗争の歴史を繰り広げた」と歴史を大まかに紹介。佐藤氏が「AMDは、コンシューマーCPU初の1GHz動作など、マイルストーン的なところでは先行していて、新しい技術を採用するのが好き」と切り出すと「現行の64bitもAMDが先(森田氏)」、「メインストリームの4コアもAMDが先(市川氏)」とほかのメンバーも続きます。

AMDは現在、Zenアーキテクチャを採用したCPUであるRyzenシリーズが非常に好調です。佐藤氏によると「海外ではCPUのシェアが50%を超えている国もあり、日本も現在40%台後半」とのことで、「日本もこの調子で行けば2019年中に50%超える……ぐらいの勢いで頑張ってます」意気込みを語りました。

現在のAMDは調子がいいのですが、一方で森田氏は「AMDのCPUといえば『焼き鳥』の話題は避けられないのでは?」と過去製品を取り上げます。初期のAthlonは発熱がひどく、さらに安全機能がなかったので、CPUクーラーの取付が甘かったり、冷却性能が足りないとコアが焼失するという問題がありました。開発コードネームが「Thunderbird」なので「焼き鳥」とも呼ばれました。

当時は規格外まで高速化する「オーバークロック」が流行っており、「プチンという音と独特の香りがしたし……2B鉛筆ってやったことあります?」と高橋氏が暴走しだすと、「これって50周年で話す内容ですか?」と原口氏がなだめます。

現在のCPUは安全機構を備えているので、一定以上の熱が発生すると動作クロックを下げたり、動作を停止して損傷を未然に防ぎます。

また、座談会では高橋氏が「Ryzenの3000シリーズ」と話すと、佐藤氏は「世間の噂ですね?」、メーカーの面々は「わからないなぁ。聞いたことがないなぁ」と返す一幕も。

最後に高橋氏が「プロeスポーツのファンとしてこられた方、選手たちをもっと活躍させるためにこちらのメーカーさんをぜひ応援もしてください」と若い人向けに話します。「プロチームには必ずスポンサーが必要となりますが、そのスポンサーの製品が売れないとスポンサーを続けられない。スポンサーを応援することでひいきのチームや選手の応援をすることになる(高橋氏)」。

プロeスポーツチームのスポンサーは必ずしもPC業界とは限りませんが、チームや選手を通じて会社や製品をアピールしたいという思いは同じです。メーカー担当者も「メーカーとプロチームを楽しく盛り上げてほしい」とコメントしていました。

ここからは会場に展示されていた歴代のAMD製プロセッサを写真で紹介します。

  • AMD Am386

  • AMD Am486

  • AMD K5シリーズ

  • AMD K6シリーズ

  • AMD K6-2シリーズ

  • AMD K6-IIIシリーズ

  • AMD Athlonシリーズ

  • AMD Athlonシリーズ

  • AMD Duronシリーズ

  • AMD Athlon XPシリーズ

  • AMD Athlon MPシリーズ

  • AMD Athlon 64FXシリーズ

  • AMD Opteronシリーズ

  • AMD 64シリーズ

  • AMD Sempronシリーズ

  • AMD Turion 64 X2シリーズ

  • AMD Turion 64 X2 Ultraシリーズ

  • AMD Phenom IIシリーズ

  • AMD Athlon IIシリーズ

  • AMD Turion IIシリーズ

  • AMD E2シリーズ

  • AMD A4シリーズ

  • AMD A6シリーズ

  • AMD A8シリーズ

  • AMD FXシリーズ

  • 「そのほかのチップたち」という形で展示されていたものも。Fijiっぽいチップなどが見えます

50キルなるか? 「Apex Legends50キルチャレンジ」

以上のようにイベントではトークセッションが行われましたが、これだけでなく、イベント全体を通して実施していたのが「Apex Legends50キルチャレンジ」です。

  • イベント会場は超満員。写真は男性ばかりですが、回によってはプロ選手のファンと思しき女性ファンもちらほら。選手のファンは、若い年齢層が多いのもポイントです

  • 総合MCの鈴木 咲氏(右)とゲーム時ナビゲーターのトンピ?氏(左)

Apex Legendsは2月に公開されたばかりの「バトルロワイヤル」ゲームで、今回はプロeスポーツチームの「SCARZ」と「父ノ背中」の選手・ストリーマー各3名が挑戦することになりました。

  • Apex Legends50キルチャレンジを行うのはプロeスポーツチームの方々です

  • SCARZ&父ノ背中のメンバーがApex Legendsでトータル50キルに挑戦。達成するとTwitchとYouTube視聴者プレゼント数が倍増

  • プレゼントの数々ですが、(報道関係者の)第1人気は「AMDオリジナルジャンバー」。一方eスポーツファンならゲーミングモニターやチームグッズも気になるところでしょう

  • SCARZからはSeeKer選手とストリーマーのYucco、みったん氏が参戦します

  • 父ノ背中からははつめ選手、あびつん選手、あどみん選手が参戦します

1回目はSCARZチームと父ノ背中チームに分かれてチームを組みましたが、SCARZチームはまさかの0キルでチーム敗退。一方、父ノ背中チームは11キルと今回のルールとしてはキル数を稼げなかったものの最後まで生き残り、CHAMPIONに。

  • 手前3名がSCARZ側。Kingstonのゲーミングデバイスブランド「HyperX」のヘッドセットを付けています

  • 父ノ背中側。こちらはRazerのゲーミングデバイスを使っています。はつめ選手はピンク色の「QUARTZ EDITION」を使用

  • 最初の挑戦はCHAMPION(最後の1チーム)になったものの、キル数は11と平均ノルマ達成せず。SeeKer選手が振るわないのも気がかりです

2回目は男子チームと女子チームに分かれての挑戦となりましたが、わずか4キルで両チーム敗退。50キル達成に暗雲がたちこめました。

3回目はSCARZのSeeker選手が事情で退出したために、急遽総合MCの鈴木咲氏が参戦(注:Apex Legendsは3人チームでのプレイのみ)。50キルチャレンジの達成条件に変更が入り「3回目のチャレンジで5キル」でOKとだいぶハードルが下がりました。

これで肩の荷が下りたのか、3回目のチャレンジでは29キルを達成。合計44キルですがチャレンジ成功ということになりました。最多キル数は父ノ背中のあびつん選手で、トータルで19キルでした。

  • 3回目の挑戦ではSeeKer選手が途中退出ということで、鈴木氏が参戦。顔色からダメそう(実際早々に死亡)

  • 最後のチャレンジは最多の29キル。トータルでは44キルとなりました