いまのVAIOはビジネスの現場で使うことも重視しています。そのことをよく示しているのが、本体に搭載したインタフェースの構成でしょう。

  • 左側面にはUSB 3.0(Type-A)を2基とマイクヘッドフォン端子を備える。ALL BLACK EDITIONらしくUSBコネクタも黒にそろえている

いまの主流である「薄型軽量」を重視すると、本体の厚みが大きくなってしまうインタフェースは省くのが望ましいのですが、VAIO SX14では最近の薄型モバイルノートPCではなくなりつつあるType-AのUSB 3.0を2基搭載。これだけでなく、有線LANコネクタ(普段は折りたたんだ状態だがLANケーブルを接続するとき広げて使う)、そして、アナログVGA出力で利用するD-Subまで備えています。

D-Subを搭載しているモバイルノートPCはほかにLet'snoteシリーズぐらいしか思いつかないほどで、そういう意味では貴重です。物持ちがいいビジネスの現場では、意外とアナログVGAしか対応していないプロジェクタが現役だったりするので、VAIO SX14はビジネスで使い勝手のいいモバイルノートPCといえるでしょう。

  • 右側面にはUSB 3.0(Type-A)とUSB 3.1 Type-C、HDMI出力、有線LAN、D-Sub(アナログVGA)出力を搭載する。有線LAN用RJ45は折りたたんだ状態。USBとアナログVGAもコネクタの色を黒に変更している

14型4K解像度でベストな表示スケールは?

VAIO SX14は14型ディスプレイを搭載しています。解像度は3,840×2,160ドット構成と、1,920×1,080ドット構成を選べます。今回評価したのは3,840×2,160ドット、俗にいう「4K」解像度構成です。

  • ディスプレイサイズは14型で横縦比は16:9。評価機の解像度は3840×2160ドットでタッチパネルは搭載していない。ノングレアパネルなので周囲の映り込みはほとんどない

14型と、モバイルノートPCとしては大型のディスプレイを搭載していますが、それでも4Kの解像度設定でフォントの表示サイズがどうなるのかは気になるところ。Windows 10では、ディスプレイサイズと解像度に合わせて最適な表示ができるように表示スケールを可変できます。

初期状態では推奨設定の300%ですが、この状態では表示できるテキストの量がそれほど多くないため、4K解像度がもたらす「表示できる情報量の多さ」を享受できません。しかし、スケールを100%にするとさすがにフォントが小さすぎて実用的ではありません。

今回の評価作業では、Edgeでマイナビニュースの記事を表示して記事本文のフォントサイズを比較してみましたが、300%設定で約4mm、225%設定で約3.5mm、200%設定で約2.8mm、150%設定で約2mmとなっています(全て定規による目視実測値)。

主観的レポートになりますが、実際に使ってみると、150%設定では長い文章で文字を読み取るのは難しく、200%設定でギリギリ実用範囲内、225%設定で問題なく読み取ることができました。

  • ディスプレイの最大開度は実測で約132度。膝の上で使う場合、前かがみにならずともギリギリディスプレイと正対できる。VAIO Sシリーズから受け継ぐ「ディスプレイを開くと本体後部が浮き上がってキーボードとパームレストにチルドがかかる」スタイルのおかげで、キーボードとパームレストにおいた手の角度が自然でタイプしやすい

  • 表示スケール設定がデフォルトの300%状態で表示したフォントの大きさ

  • 同じく200%状態

  • そして150%状態