Googleの新しい音楽配信サービス「YouTube Music」が11月14日から日本でも楽しめるようになりました。今回は、意外と差があった無料・有料サービスの違いや、使いこなしの「裏技」も見つけながら「YouTube Music」の全貌に迫ろうと思います。

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    日本でサービスが開始されたGoogleの「YouTube Music」。有料版と無料版のサービスを比較してみました

「YouTube Music」ってそもそも何?

YouTube Musicは、Andorid/iOSを搭載するモバイル端末や、Webアプリを使ってパソコンなどで楽しむことができる、YouTubeの音楽ストリーミングサービスです。

「普段はパソコンやスマホでYouTubeにアクセスして音楽を聴いているけれど、もっと簡単に音楽を聴きたい」という声の高まりを受けて生まれたYouTube Musicが、アメリカなど世界22の地域・国で2018年5月に先行提供されてから、いよいよ日本上陸となりました。サービスの概要については14日に開催された発表会のレポートをご参照ください。

YouTube Musicには無料で使えるサービスと、Web/Android版が980円(税込)、iOS版が300円高い1,280円(税込)で提供される有料サービス「YouTube Music Premium」があります。

視聴できるコンテンツは音楽と動画が中心で、動画の中には「ミュージックビデオ」や「音楽ドキュメンタリー」、そして一般投稿による「歌ってみた」「踊ってみた」系の動画も含まれます。著作権管理にはYouTubeでも使われているContent IDの仕組みが使われています。

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    ベーシック(無料)とプレミアム(有料)の違い。実はこの表に書かれていること以上に使い勝手は別ものでした

まずは「好きなアーティストの選択」から!

モバイルアプリはGoogle Playストア、App Storeからダウンロードします。起動するとはじめに「好きなアーティストの選択」画面が現れます。アーティストのリストは幅広く、洋楽・邦楽、そして時折「ヨハン・セバスティアン・バッハ」や「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン」(音楽室に肖像画が飾られている方々)なども登場……。

好きなアーティストをチェックしておくと、Google独自のレコメンドエンジンが、ユーザーの好みに合う楽曲をいい感じにプッシュしてくれるようになります。例えば「パフューム」を選択すると、直下にまた関連アーティストのアイコンがゾロっと増えて、DAOKO、椎名林檎と似た楽曲の雰囲気、時代のアーティストが選択しやすい位置に並ぶUIはよく出来ていると感じました。

  • 初期設定の際に好きなアーティストを選びます。あるアーティストの名前を選択すると、その下に似た感じのアーティストが表示されて、次々に選択できるようなUIになっています

楽曲は洋楽メイン、新しめの邦楽や昭和歌謡も

今回は無料お試し期間もあるので、有料の「YouTube Music Premium」を中心に検証してみました。Google Pixel 3/3 XLのユーザーは6カ月(半年間)も試せるのでお得です。その他の場合も11月28日までは3カ月間の無料お試しに登録が可能。11月28日を過ぎると1カ月になるので、登録は早めが吉です。

アーカイブに収録されている音楽・動画の件数については公開されていないようですが、どちらにせよ仮に4,000万曲と言われたところでピンと来ないものです。なので、あくまでも筆者が感じた限りでお伝えしておくと、アーカイブの内容は「洋楽◎/新しめの邦楽○/昭和歌謡○(何気にGoogle Play Musicから強い)/クラシック○(オケは指揮者からも検索可能)/ジャズ○」という手応えでした。

  • YouTube Musicの音楽カタログをチェックしてみましょう。王道の洋楽ロックはさすがの品揃え

  • 渋い昭和歌謡が充実しているのはGoogle Play MusicからのDNAでしょうか

  • クラシックは指揮者の名前からでも検索できます

ロック・ポップスの新曲系はたいていの音楽配信サービスと同様に充実しています。「インディーズ」とやや乱暴なキーワードを入れて検索しても、それらしいイキのいいタイトルが並びました。そしてここでまず最初に注目したい、YouTube Musicならではの魅力的なポイントを見つけました。「アニメ主題歌が強い」ことです。